ファッション

W杯優勝のメッシ トロフィーを掲げた際に黒いローブを羽織っていたのはなぜ?

 2022年FIFAワールドカップ・カタール大会の決勝戦が12月18日(現地時間)に行われ、アルゼンチンがPK戦の末にフランスを下し、1986年以来36年ぶり3回目の優勝を果たした。表彰式では、主将リオネル・メッシ(Lionel Messi)が優勝トロフィーを掲げたのだが、この時ユニホームの上から羽織っていた黒いローブのようなものに注目が集まっている。

 これは、ビシュト(ベシュト)と呼ばれるアラブ諸国の伝統的な男性用の外衣で、結婚式や表彰式などの特別な機会に聖職者や役人が着用する、最も格式の高い衣装の一つ。夜間には濃い色合いのものを基調とするのがマナーとされており、メッシが着用していた金色で縁取られた黒のビシュトは、カタールのタミーム・ビン・ハマド・アール・サーニ(Shaikh Tamim Bin Hamad Al-Thani)首相が最大限の敬意を込めて表彰式の壇上で直々に贈呈していた。

 しかし、ビシュトの存在はあらかじめメッシに伝えられていなかったようで、一瞬戸惑うような様子を見せた後に着用した状態で優勝記念写真に参加。このためSNSでは、「メッシだけ謎の洋服を着ている」「ユニホームが見えない」などの声から「カタール大会を象徴する光景」といった意見まで、さまざまなリアクションが巻き起こった。また、ユニホームのサプライヤーを務める「アディダス(ADIDAS)」にとっても、右胸にあしらわれているはずのロゴが全く見えないという想定外の光景となった。

 なお、ナショナルチームのユニホームは、W杯の優勝回数と同じだけの星を左胸のエンブレムの上に配するのがならわし。アルゼンチン代表のユニホームは、試合中や表彰式時は“2つ星”だったが、その後スタッフやサポーターと優勝を祝う際には早速“3つ星”仕様のユニホームが選手たちに用意されていた。

最新号紹介

WWDJAPAN Weekly

猛暑を乗り切る37の答え 2025年春夏メンズトレンドの全貌

「WWDJAPAN」7月29日号は、2025年春夏シーズンのメンズトレンドを特集します。6月のメンズ・ファッション・ウイークの「ピッティ・イマージネ・ウオモ」からパリメンズまで、13日間の取材で見いだした37のトレンドを、87ブランドの豊富なスタイルサンプルと共に紹介します。

詳細/購入はこちら

CONNECT WITH US モーニングダイジェスト
最新の業界ニュースを毎朝解説

前日のダイジェスト、読むべき業界ニュースを記者が選定し、解説を添えて毎朝お届けします(月曜〜金曜の平日配信、祝日・年末年始を除く)。 記事のアクセスランキングや週刊誌「WWDJAPAN Weekly」最新号も確認できます。

@icloud.com/@me.com/@mac.com 以外のアドレスでご登録ください。 ご登録いただくと弊社のプライバシーポリシーに同意したことになります。

メルマガ会員の登録が完了しました。