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廃棄物の都市鉱山から貴金属を調達 日本でリファインメタル認証化の動き

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 サステナビリティはここ数年で業界を問わず、企業活動を継続していく上で欠かせない要素の一つになった。ジュエリー業界でも、トレーサビリティをはじめ、各社が積極的にサステナビリティに関する取り組みを行っている。ここでは、日本発アトリエメードのジュエリーブランド「ハム」による「リファインメタル(再生メタル) プロジェクト」の一般社団法人化および、認証制度策定についてリポートする。(この記事はWWDジャパン2022年4月4日号からの抜粋です)

 ジュエリーの素材である金、銀、プラチナなどの貴金属(地金)は、鉱山から採掘されるというのが一般的な認識だ。ところが、これらの貴金属は、家電や携帯電話などの廃棄物から採ることができるという。その廃棄物の呼び名は、“都市鉱山”。「ハム」は、一企業としての社会的意義を追求しリサーチした結果、都市鉱山にたどり着き、2018年に「リファインメタル プロジェクト」をスタートした。

都市鉱山から効率的に貴金属を調達

 このプロジェクトの目的は、一般的に価値を知られていない都市鉱山の有効活用だ。貴金属は、製錬(鉱石を還元し金属を取り出す)、精錬(鉱石・廃棄物問わず金属から不純物を取り除き純度を高める)、金属加工(金属に割金を混ぜて地金にする)を経て、ジュエリーに製造されるが、現在流通している貴金属は、鉱山から採掘された鉱石と都市鉱山から採れたものの双方を混ぜて精錬したものだ。都市鉱山は潤沢にあり、精錬からジュエリー製造の過程で、区別して流通させることができれば、天然資源(鉱石)を使用しなくても済む。例えば、1tの鉱石から採れる金は3〜5g程度だが、都市鉱山1t(携帯電話5000〜6000個)から採れる金は約150〜200g。採掘した鉱石と比べると約50倍と効率が良い。また、都市鉱山由来の貴金属を使用することにより、環境に優しいだけでなく、トレーサブルなジュエリーの提供につながる。「ハム」は、ジュエリー業界各社などに働きかけ、都市鉱山由来のリファインメタルを使用したコレクションの販売やプロジェクト関連のインスタレーションなどを行い、同プロジェクトの発信・啓蒙活動を行ってきた。

プロジェクトから一般社団法人化へ

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