コティ(COTY)はこのほど、「選択と集中」を軸に中核ブランドへの投資や組織の簡素化を進める「コティ・キュレイティッド(Coty.Curated)」戦略の加速に向け、経営体制を再編すると発表した。プレステージ事業の商業部門をマーカス・ストローベル(Markus Strobel)=エグゼクティブ・チェアマン兼暫定最高経営責任者(CEO)の直轄とするほか、研究開発やサステナビリティ機能を統合し、意思決定の迅速化と事業運営の効率化を図る。
今回の再編では、各地域責任者がストローベル暫定CEOに直接レポートする体制へ移行する。これにより意思決定を迅速化するとともに、店頭販売実績や市場シェアに対する責任をより明確にする。また、プレステージ事業の研究開発(R&D)とサステナビリティ部門をサプライチェーン部門と統合し、一体運営する。新組織は、グレーム・カーター(Graeme Carter)=チーフ・サプライチェーン・オフィサー(CSCO)が暫定的に率いる。
幹部3人が退任
組織再編に伴い、ププレステージ事業の最高商務責任者(CCO)を務めるキャロライン・アンドレオッティ(Caroline Andreotti)氏は9月末で退任する。アンドレオッティ氏は約20年間コティに在籍し、現職は3年間務めた。また、チーフ・サイエンティフィック&サステナビリティ・オフィサーのシーメイ・ファン(Shimei Fan)博士は8月末で退任する。
さらに、最高人事・パーパス責任者(Chief People and Purpose Officer)のプリヤ・スリニバサン(Priya Srinivasan)氏も個人的な理由から8月に退任する。後任には、仏広告大手ピュブリシス・グループ(PUBLICIS GROUPE)でインターナショナル部門のチーフ・タレント・オフィサーを務めていたセブリーヌ・シャルボン(Severine Charbon)が就任する。
ストローベル暫定CEOは、「『コティ・キュレイティッド』は明確さと集中を意味する。よりシンプルな事業運営モデルによって、中核ブランドへの投資を継続しながら事業を前進させることができる」とコメント。「キャロラインとシーメイには長年のリーダーシップとコティへの貢献に感謝するとともに、今後の活躍を願っている。プリヤも人材と企業文化を支えた信頼できるリーダーだった」と述べた。
第3四半期は売上高1%減
同社の2026年1〜3月期(第3四半期)の売上高は、12億8000万ドル(約2060億円)で、前年同期比1%減だった。既存事業ベースの売上高は同7%減となり、中東地域の紛争激化による影響で約1.4ポイントのマイナス要因が生じた。
事業別では、プレステージ事業の売上高は前年並みの8億3090万ドル(約1337億円)を維持した一方、コンシューマービューティ事業は同4%減の4億5070万ドル(約725億円)だった。