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【西武渋谷店の閉店】そごう・西武社長の独白「無念だが、“シブセイ”のDNAは引き継ぐ」

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PROFILE: 田口広人/そごう・西武社長

田口広人/そごう・西武社長
PROFILE: (たぐち・ひろと)1961年5月27日生まれ。85年4月に西武百貨店(現そごう・西武)に入社。セブン&アイ・ホールディングスのグループDX推進本部副本部長、そごう・西武の取締役常務執行役員店舗運営本部デジタル戦略本部長を経て、2023年8月から現職。ベストセラー小説「成瀬は天下を取りにいく」の舞台になった西武大津店で店長を務めた PHOTO:KAZUO YOSHIDA

58年間の歴史にピリオドを打つことを決めた西武渋谷店。長年“シブセイ”の愛称で親しまれてきた同店は、なぜ閉店に至ったのか。今後の経営への影響はないのか。そごう・西武の田口広人社長(4月1日付で会長に異動)は、「西武渋谷店とセゾンの街づくりを知る最後の世代として、私から説明したい」と弊紙の取材に口を開いた。

WWD:閉店を決断した今の心境は?

田口広人社長(以下、田口):非常に無念であり、いろいろな思いが去来する。渋谷店は長く世界中から愛されてきた。長年ご愛顧いただいたお客さま、地域の皆さま、日本ならびに海外の取引先の皆さまに本当に愛していただいた。ご迷惑、ご不便をかけることに社長としてお詫びを申し上げたい。弊社の従業員にも心配をかけるが、配置転換で雇用は維持していく。

WWD:再開発後の建物に西武が再び入居することはないのか。

田口:そうした可能性も模索してきたが、難しいと結論づけた。地権者とは20年近くにわたって30回前後の勉強会を重ねて、将来の街づくりについて議論してきた。しかし再開発計画を具体化する段階になって、諸般の事情から撤退を決断するに至った。

WWD:店舗の業績が芳しくなかったのか。

田口:最近はだいぶ回復していたものの、この10年ほどは年20億〜30億円の赤字(A館、B館、パーキング館の3館の収支)が続いたことは事実だ。ただ近年はアニメやゲームのIP(知的財産)の催事が好評で、特に土日にはたいへんな賑わいになっていた。収益も改善の傾向にあり、現場の努力が実を結びつつあった。再建への手応えはあったため、私たちとしては営業を続けたかった。だが、地権者の意向もあって撤退に至った。

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