ウエラ カンパニー(WELLA COMPANY、以下ウエラ)はこのほど、4月2日付でルルレモン・アスレティカ(LULULEMON ATHLETICA以下、ルルレモン)の元最高経営責任者(CEO)のカルバン・マクドナルド(Calvin McDonald)氏が新CEOに就任することを発表した。取締役にも就任する。暫定的に経営を支えてきたグレン・マーフィー(Glenn Murphy)氏は、引き続きエグゼクティブチェアを務める。同社を巡ってはIPO(新規株式公開)観測が浮上しており、今回のトップ人事はその動きの中での大型人事となる。
マーフィー氏は新CEOのマクドナルド氏について、「3度のCEO経験を持ち、グローバルな消費財ブランドおよび小売業界で数十年の実績を重ねてきた。製品の差別化、カテゴリー拡大、戦略的投資を通じて成果を出してきた手腕は、変化の激しいビューティ市場で当社が競争優位を築く上で大きな力となる」とコメントした。
同社は、「ウエラ」「ブリオジオ(BRIOGEO)」「OPI」「クレイロール(CLAIROL)」「GHD」などのブランドを擁する。現在は投資会社KKRの傘下にある。KKRのパートナーであるナンシー・フォード(Nancy Ford)氏は「初期投資以降、ウエラは着実な成長を遂げてきた。カルバンはその基盤をさらに強化し、次のステージへと導く適任者だ」と述べた。
マクドナルド氏は1月、7年間務めたルルレモンCEOを退任。在任中、同ブランドを業界有数のアクティブウエア企業へと成長させた。それ以前は北米セフォラのCEOとして、ビューティ業界のデジタルシフトを主導。さらに、かつてカナダ全土に展開していた大手百貨店チェーンのシアーズ・カナダ(SEARS CANADA)のプレジデント兼CEOも歴任した。キャリアのスタートはカナダ最大の食品小売企業ロブロー・カンパニーズ(LOBLAW COMPANIES)で、18年間在籍した。
マクドナルド氏は「革新性に富み、急速に進化するビューティ業界に戻ることができ光栄だ。象徴的なブランドをさらに高め、プロフェッショナルパートナーと連携しながら、消費者との新たな接点を創出していきたい。ウエラにとって重要な転換期に参画できることを楽しみにしている」とコメントした。
ロイター通信は今月初め、KKRが早ければ今年中にもウエラを米国で上場させる準備を進めていると報じた。関係者の話として、2019年にKKRが約43億ドルで取得した際の評価額を大きく上回る水準での上場を見込んでいるという。KKRはこの件に関するコメントを控えている。
なお、25年12月中旬には、コティ(COTY)が保有していたウエラ株式の残り25.8%をKKRに売却した。
同社の24年6月通期の売上高は、米「WWD」が発行する「BEAUTY INC」の推定で、前期比3.3%増の約22億6000万ドル(約3525億円)だった。