ファッション

ギャラリー小柳でユアサエボシ初個展「でいかい」開催 “架空の画家”名義で戦時期の感情を描く新作も

ギャラリー小柳が12月20日〜3月7日、画家ユアサエボシの初個展「でいかい」を行う。20日のレセプションにはユアサ本人が在廊する。また会期中にはゲストを迎えてトークイベントも実施する予定だ。

ユアサは1983年生まれ。大学卒業後に金融企業へ就職したが、倒産を機に美術の道へ進んだ。フランス文学者・澁澤龍彦の著作などを通してシュルレアリスムに傾倒し、憧れの芸術家たちと同じ時代を生きたい思いから、自らを“大正生まれの三流画家・ユアサヱボシ”という架空の人物に扮して制作を続けている。

作品一覧

戦時下を生きた“ユアサヱボシ”は、重度のヘルニアで出征せず、疎開先で物資不足に耐えながら創作を続けたという設定だ。従軍経験はないが、勝利の報に安堵し、敵国への憎しみを抱くなど、市井の人々と同様に揺れ動く感情を共有したと想定している。個人の思想を超えて、作品には当時の「時代が抱えた感情」がにじむ。

本展では、「戦争」をテーマにした絵画10点を展示する。3点は2025年に金沢21世紀美術館で開かれたグループ展「積層する時間:この世界を描くこと」で発表した作品で、残る7点は本展に向けて描いた新作だ。架空の画家を介して、時代の情念と個人の創作が交錯するユアサの世界を提示する。

◼️個展「でいかい」
会期:12月20日〜3月7日
場所:ギャラリー小柳
住所:東京都中央区銀座1-7-5 小柳ビル9F
営業時間:12:00〜19:00
休廊日:日、月、祝祭日(12月28日〜1月12日は冬季休廊)

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