アーティストのジャクソン・ワン(Jackson Wang)が手掛ける「チームワン デザイン(TEAM WANG DESIGN)」とファレル・ウィリアムス(Pharrell Williams)が設立した「ビリオネア・ボーイズ・クラブ(BILLIONAIRE BOYS CLUB)」は、レースをテーマにしたカプセルコレクションのローンチを発表した。また、ウィリアムスによるオークションプラットホーム、ジュピター(Joopiter)で限定オークションも行う。
同コレクションは、ロングスリーブTシャツとモト(Moto)にインスパイアされたフーディー、バイクジャケットの3アイテムをそろえる。ワンとウィリアムスのサイン入りTシャツとジャケットは、ジュピターで行うオークションに出品され、収益はウィリアムスの非営利団体ブラック・アンビション(Black Ambition)に寄付される。
また、“ザ・ジャクソン・ワン・エクスペリエンス”と題し、ワンと過ごすことができる権利を全3ロット出品するオークションもジュピターで行う。アクティビティーは未定だが、スタジオセッションやミュージックビデオの撮影を計画しているという。7月2日まで落札可能だ。
6月22日(現地時間)には、パリ・メンズ・ファッション・ウイークに先駆け、同コラボコレクションを記念したガーデンパーティーが行われた。 BLACKPINKやNewJeansなどのKPOP曲が流れた会場には、俳優のロウン(Rowoon)やラッパーのエイサップ・ナスト(Asapnast)らが来場し、ワンのアルバム、「MAGIC MAN」をテーマにしたカクテルを楽しんだ。
“人生は自分自身とのレース”
休止期間を経た心境をコレクションに反映
コレクションの意味について、ワンは米「WWD」に対して「全てのアイテムに僕からのメッセージを込めている。人生はレースだが、自分自身とのレースだ。他人と競争する必要はない。どんな時でも挑むのは自分自身だ。僕は自分自身と戦っている」と明かした。
2023年に1年間の活動休止期間をとったワンだが、これは彼にとって大きな意味を持ったという。ボーイズグループGOT7のメンバーとしてスポットライトを浴びていた期間を思い起こしながら、「僕はたくさんのことを見逃していたような気がする。自分は、皆が思うような“ジャクソン”なのか、あるいは、自分が思うような“ジャクソン”なのかと、考える時間さえなかった」と述べた。
およそ2年に一度という早いペースで新アルバムのリリースが期待されるKPOPの世界で活動を休止することは、キャリアを失うことになると警告されたという。ワンは、「“活動しないのであれば、人気を失うよ”と言われるかもしれないが、僕には自分が何者なのか、そして自分が生み出すものが自分そのものであることを確かめる時間が必要だった」と休止期間を振り返った。
しかし、彼のことを一目見ようとパーティー会場の入り口付近に集まった数百人のファンを見るからに、活動休止により人気が衰えることはなかったと言っていいだろう。
休止期間は、受容と自己向上という新しいマインドセットを形成することに役立ったという。そして、「ビリオネア・ボーイズ・クラブ」と「チーム ワン デザイン」は、このワンのフィロソフィーを、コラボコレクションに反映させることにした。
「チーム ワン デザイン」については、「基本的にジャクソンのクローゼットだ。そしてコラボは全部、単に“ジャクソンと友達”のものなんだ」とジョークを飛ばした。
最新コレクションは、去年の夏以来2回目となるワンとウィリアムスのコラボだ。ワンにとってウィリアムスは、ただのクリエイティブパートナーではなく、メンターのような存在だといい、「僕は、ますます生徒のようになってきていて、彼は先生のようだ。心臓を撃ち抜かれるようにストレートに伝えてくれるし、彼はありのままを受け入れることの大切さを教えてくれる」と話した。
またウィリアムスは、「今回は『ビリオネア・ボーイズ・クラブ』とコラボすることで、ジャクソン・ワンを再びジュピターの世界に招くことができて嬉しい」とコメントした。
ワンにとって、今回のリリースはたくさんある“準備中”のうちの1つだと言う。7月18日にリリースされるアルバム「MAGIC MAN 2」は、彼の生々しく、深い個人的なプロジェクトで、音楽業界や人間関係、大人になっていく現実といった、彼を取り巻く環境から来る感情的な負荷を解きほぐす。ワンはアルバムについて、「全ての歌詞は僕の日記から書いたものだ。成長すること、感情をコントロールすること、人生のあらゆる現実に向き合うことのプロセスなんだ」と語った。