ファッション

「ケイスケヨシダ」が荻窪の廃ビルで22-23年秋冬コレクションを発表 カナダに着想したポジティブな服作り

 吉田圭佑による「ケイスケヨシダ(KEISUKEYOSHIDA)」は、2022-23年秋冬コレクションをショー形式で発表した。シーズンテーマは“It will be fine tomorrow”。この言葉は、吉田デザイナーが今年1月、カナダ・バンクーバーに1カ月滞在した際に、地元の人から言われたものだという。「オーロラが95%の確率で見られる場所に行ったのに、全く見えなくて。イライラしていたとき、ふとこの言葉を投げかけられて、すっと心が軽くなった。雲はあるけど、その奥にはオーロラはあるかもしれないーー今の社会や自分の心境ともリンクして、すごくいい言葉だなって」。会場は東京・荻窪の廃ビルで、「寂しさのある空気感がどこかバンクーバーに通じているから」と理由を語った。

極端なオーバーサイズと独創的な柄
カナダ滞在を直球で反映

 コレクションは、白いレースとビニール素材で“てるてる坊主”を表現したルックでスタートした。その後、極端なオーバーサイズのダウンジャケットやウールコートなどをレイヤードしたスタイルが続く。これは、バンクーバーでダウンを重ね着する人々に着想したもので、「僕から見ると当たり前じゃないスタイルだけど、現地ではなじみがある。その感覚が新鮮だった」と説明する。ほかにも、カナダ旅行を機によく飲むようになったという炭酸水“ペリエ”のボトルや、宿泊したロッジに飾ってあったタペストリーのトナカイ柄、街並みで印象的だったストリートグラフィティなど、現地で印象的だったものや景色をストレートに取り入れた。終盤は、「シンプルで大胆なデザインに、自分らしさを表現する」ことを意識して、裏地をたっぷりと使ってドレープを生み出したテーラードジャケットや、首回りにドローコードを通した個性的なシェイプのウールコートなどを披露した。

 吉田デザイナーは、昨年3月に披露した2021-22年秋冬コレクション以降、「閉塞感を抱いて、ものづくりの思考が一瞬止まった」という。しかし、「カナダ滞在を経て、手がスラスラと動くようになった。当時を思い出だして、『環境のせいにしてんじゃねえよ』とさえ思う。今はポジティブにものづくりと向き合えています」とショー直後に語った。

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