1. TSIの3~8月期は営業赤字 リストラ費用がかさむ

TSIの3~8月期は営業赤字 リストラ費用がかさむ

企業動向 決算

2018/10/9 (TUE) 12:30

 TSIホールディングスの2018年上期(3~8月)連結決算は、売上高が前年同期比1.8%増の751億円、営業損益が1億8600万円の赤字(前年同期は9500万円の黒字)、経常利益が同7.0%減の7億1300万円、純損益が3億6200万円の赤字(前年同期は800万円の赤字)だった。「ゴア(GOA)」などを運営するWAVE Internationalやアングローバルのアングローバルショップ終了で約3億円の撤退費用が掛かったことと、昨年買収した「ハフ(HUF)」ののれん償却代約1億3000万円が営業損失の主因。

 ブランド別では基幹事業の「ナノ・ユニバース(NANO・UNIVERSE)」が過年度在庫処分により、粗利益率を3.5ポイント下げたが、売上高は前年同期比7.3%増の114億円。「ステューシー(STUSSY)」を展開するジャックは、4月に米セレクトショップの「ユニオン(UNION)」の日本展開と米バッグブランドの「ハーシェルサプライ(HERSCHEL SUPPLY)」を本国との合弁でスタートするなど、ブランドポートフォリオを広げた。ただし「ステューシー」は、昨年まで売り上げをけん引した日本企画商品が本国企画のグローバル展開商品へ切り替わった影響で、売上高は17.1%減の27億円となった。

 販路別売上高は百貨店が前年同期比14.3%減で、構成比19.5%を3.1ポイント落とし16.4%としたものの、ECと海外は伸長。

 「ハフ」は、ケリング傘下で「ボルコム(VOLCOM)」の売上高を50億円から300億円にひき上げたエディ三好・元ボルコムジャパン代表取締役を米ハフホールディングスの最高経営責任者に任命するなど「ステューシー」に次ぐ、プレミアムストリートブランドを目指す。現在は卸中心のため、粗利益率が低いが、ブランディングを図りながら徐々に直営ビジネスに切り変えていく。また、「マーガレット・ハウエル(MARGARET HOWELL)」で米国、「パーリーゲイツ(PEARLY GATES)」で中国を始めとしたアジアと海外戦略を強化する。6月に就任した上田谷真一TSIホールディングス社長は「勝てる商業施設と勝てない商業施設がはっきりしてきている。勝てる商業施設とは連携を強めていく。また顧客とダイレクトにつながるために、スマホアプリなどを導入しながら今後も自社EC化率を上げていく。現在の30.3%から将来的には半分ほどまで上げたい」と成長戦略を話した。

 10月5日に発表した上野商会の株式取得については、TSI全体のメンズビジネスの構成比を上げるのが狙い。3年ほど前から同社の三宅正彦・会長と上野商会の長谷川文彦・社長が交渉していたといい、上野商会としては、中国、ロシアを始めとした海外戦略を進めるにはTSI傘下に入るのが得策という判断があったという。

 19年2月期は、売上高が前期比2.9%増の1600億円、営業利益が同47.5%増の32億円、経常利益が同18.8%増の45億円、純利益が9.9%減の29億円を見込む。現在は2ブランドの廃棄を進めており、発表のタイミング待ちとするものの、今期中に好調ブランドから派生した1ブランドを立ち上げる。

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