1. 「フジロック'18」で観るべき10のアーティスト

「フジロック'18」で観るべき10のアーティスト

コラム イベント

2018/7/15 (SUN) 11:00
「フジロック'17」で圧巻のパフォーマンスを披露したNYの兄弟デュオ、ザ・レモン・ツイッグス

 今年もこの季節がやってきたーー1997年に始まり、いまや夏の風物詩といっても過言ではない国内最大級の野外音楽フェス「フジロックフェスティバル'18(FUJI ROCK FESTIVAL'18、以下フジロック'18)」が、7月27〜29日に開催される。

 “苗場開催20年目”(1年目は山梨、2年目は東京で開催)を迎える今年のヘッドライナーは、ケンドリック・ラマー(Kendrick Lamar)、ファレル・ウィリアムス(Pharrell Williams)率いるヒップホップグループN.E.R.D、ボブ・ディラン(Bob Dylan)。ロック好きの“フジロッカー”は少々物足りなさを覚えるかもしれないが、稀に見る豪華な3組だ。さらに、アンダーソン・パーク(Anderson .Paak)やスタークローラー(Starcrawler)、Suchmos、バハナ(BERHANA)、小袋成彬、SUPERORGANISMなど、大御所たちにも引けを取らない若手をはじめとした200を超えるアーティストが出演する。これだけ多くのアーティストが出演するとなると、当然全てのアーティストを観ることはできない。そこで、勝手ながら独断と偏見で編集部が観たいと思っている&観るべき&絶対に見逃してはいけない&ファション的におさえておきたい10のアーティストをオススメの楽曲と共に紹介する。

READ MORE 1 / 3 1日目はN.E.R.Dに変わるヘッドライナー級も


Years & Years
1日目 16:50〜@Green Stage


全英アルバム・チャートで1位を獲得したデビュー・アルバム「Communion」収録曲の「Desire」。日本版MVはダンサーの菅原小春が監修・出演している

 「メゾン キツネ(MAISON KITSUNE)」のレコードレーベル「キツネ」からデビュー(現在は「ポリドール・レコード」に移籍)したイギリス、オーストラリア、トルコ出身のメンバーから成るエレクトロポップ・バンド、イヤーズ&イヤーズ(Years & Years)が2年ぶりに出演する。前回は最終日のレッドマーキーのトリを務め、ヘッドライナーのレッド・ホット・チリ・ペッパーズ(RED HOT CHILI PEPPERS)と時間が被りながらも会場をパンパンにした彼らが、今回は満を持してのグリーンステージ出演だ。


13日に発売された2ndアルバム「Palo Santo」のリードシングル「If You're Over Me」。MVは1995年公開の映画「Showgirls」を意識した構成

 奇抜な衣装で知られるボーカル&キーボードのオリー・アレクサンダー(Olly Alexander)が、大きなウサギのリュックを背負いながら歌声を響かせていたのも印象深い。オリーは俳優やモデル、脚本家としても活動しており、プライベートでは「グッチ(GUCCI)」をよく着用している。

Mac Demarco
1日目 20:00〜@Red Marquee


心地よい浮遊感の中にどこか中毒性のある「ANOTHER ONE」

 すきっ歯が愛らしいカナダ出身28歳のシンガーソングライター、マック・デマルコ。アコースティックギターとシンセサイザーをメーンとしたローファイで脱力系のサウンドに乗せた甘い歌声のファンは数知れず。水原希子もファンであり、友達だという。ライブでは音源で感じるユルさをよい意味で裏切ってくれるパフォーマンスを披露し、今年1月の初来日公演も熱狂に包まれていた。


名作と評価の高いデビューアルバム「2」収録曲の「Ode to Viceroy」。MVは楽曲の雰囲気に合わせて8ミリビデオで撮影されている

 親日家としても知られており、楽曲はYMOや「ファイナルファンタジーシリーズ」の曲を手掛ける植松伸夫に影響を受けていると公言。インスタグラムにはゆらゆら帝国の坂本慎太郎との2ショットやプリクラで遊ぶ様子がアップされている。

Post Malone
1日目 22:30〜@White Stage


NBAで活躍したアレン・アイバーソン選手になぞらえた楽曲「White Iverson」。17年8月発表のデビューシングルながら6億近い再生回数を記録している

 23歳の白人ラッパーのポスト・マローンは、N.E.R.Dに代わってヘッドライナーを務めてもいいアーティストの1人だ。昨年発表した21サヴェージ(21 Savage)との楽曲「rockstar」が8週にわたって全米1位の大ヒット。今年4月に発表した2ndアルバム「Beerbongs & Bentleys」に収録されている9曲は、米シングルチャート「ビルボードホット100(Billboard Hot 100)」のTOP20に同時にランクイン。ザ・ビートルズ(The Beatles)の持つ6曲同時ランクインの記録を54年ぶりに塗り替えるなど、まさに飛ぶ鳥を落とす勢いを見せている。


「rockstar」のMVは、ポスト・マローンが刀を使って次々に人に斬りつけるといった「ペアレンタル・アドバイザリー」(全米レコード協会が未成年者にふさわしくない音楽作品に対して添付する勧告)も表示される衝撃的な内容だ

 ラッパーながら影響を受けたアーティストはメタリカ(METALLICA)というロック好きな一面も持ち、ライブではギターを演奏することも。また、楽曲と楽曲の間の熱の入ったマイクパフォーマンスにも定評があるだけに期待が高まる。

Peggy Gou
1日目 26:15@Red Marquee


傑作と名高い「Gou Talk」

 韓国出身ベルリン在住のプロデューサーでDJのペギー・グウは、もともとファッションデザイナーを志していた異色の経歴。


ハングル語で自身の歌声を乗せた「It Makes You Forget(Itgehane)」

 16年発表の「Gou Talk」や18年1月に発表した「It Makes You Forget(Itgehane)」は各方面で高い評価を受け、DJではハウスやディスコ、テクノなど幅広いジャンルから新旧織り交ぜたトラックをチョイスするのが特徴だ。デザイナーを志していただけに、スタイリストやファッションアイコンとしての顔も持つ。

READ MORE 2 / 3 2日目は大器の片鱗を伺わせる逸材揃い


Lewis Capaldi
2日目 11:30〜@Red Marquee


ルイスの歌声を味わうには最適なピアノ伴奏だけの「Fade」のライブ

 2日目は特に見応えあるアーティストが揃っているが、スコットランド・グラスゴー出身の新鋭シンガーソングライター、ルイス・キャパルディは必見だろう。カナダのロックバンド、ニッケルバック(Nickelback)のチャド・クルーガー(Chad Kroeger)を思わせる若干しゃがれた歌声の持ち主で、1996年生まれの21歳ながらデビューアルバム「Bloom」はストリーミング配信で1億回以上再生され、サム・スミス(Sam Smith)のヨーロッパツアーのサポートアクトに抜擢されるなど、実力は折り紙つき。


PVのストーリー性が高いことでも知られるニッケルバックの「Savin' Me」

 早い時間の出演ではあるが、早起きして観る価値は間違いなくある。

Starcrawler
2日目 14:50〜@White Stage


デビューアルバム「STARCRAWLER」のキラーチューン「I Love LA」

 “凋落するギターロックの若き救世主”として今年3月に「WWD JAPAN.com」でもインタビューを掲載したロックバンド、スタークローラーが、早くも苗場の地で2回目となる来日公演を行う。どこか懐かしさを感じる激しいギターリフやビートを奏でるメンバーの平均年齢は約20歳。結成してからは3年と、「フジロック'18」に出演するアーティストたちの中でもとりわけ若い。


「Love’s Gone Again」のMVは3月の来日公演時の映像が使用されている

 しかし、リード・ボーカルのアロウ・デ・ワイルド(Arrow de Wilde)が見せる圧倒的なライブパフォーマンスは、出演アーティストの中でも1、2を争う迫力だろう。ちなみにアロウの母は、ベック(BECK)やザ・ホワイト・ストライプス(The White Stripes)などの著名ミュージシャンや、「プラダ(PRADA)」をはじめとしたファッションブランドの広告も手掛ける写真家オータム・デ・ワイルド(Autumn de Wilde)。アロウ自身も180cm近い身長を生かし、モデルとしての活動経験を持つ。

Kendrick Lamar
2日目 21:00〜@Green Stage


第60回「グラミー賞」で「優秀ラップ・ソング賞」「最優秀ラップ・パフォーマンス賞」「最優秀ミュージック・ビデオ賞」を受賞した4thアルバム「DAMN.」のリードシングル「HUMBLE.」

 そこいら中で言われているだろうが、今年のフジロックの目玉はなんといってもケンドリック・ラマーだろう。ケンドリックは13年にも「フジロック」に出演しており、今回が2回目。昨年の第60回「グラミー賞(Grammy Awards)」では、「最優秀ラップ・アルバム賞」「優秀ラップ・ソング賞」「最優秀ラップ・パフォーマンス賞」「最優秀ラップ / ソング・パフォーマンス」とラップ部門を総なめにし、「最優秀ミュージック・ビデオ賞」も受賞するなど5冠を達成。


映画「Black Panther」の主題歌になった「All The Stars」。ケンドリックと同じレーベル「TDE」に所属するソウルシンガーのシザとの楽曲で、シザは第60回「グラミー賞」で5部門にノミネートされた期待のR&Bシンガー

 さらに“社会派ラッパー”として「ピュリッツァー賞(Pulitzer Prize)」も受賞し、大ヒット映画「Black Panther」のサウンドトラックを手掛けるなど、11年のデビューから7年を経て、最も脂がのった時期での来日となる。


アレックス・ヘンリーの小説に描かれた18世紀の黒人奴隷クンタ・キンテをテーマとした3rdアルバム「To Pimp A Butterfly」収録曲の「King Kunta」。マイケル・ジャクソンやジェームス・ブラウンの楽曲がサンプリングに用いられている

 前日に出演するファレル・ウィリアムスがプロデュースした楽曲「Alright」でのサプライズ共演にも期待だ。また、「ナイキ(NIKE)」とコラボした話題のアイテムを着用するかどうかにも注目したい。

Princess Nokia
2日目 24:15〜@Red Marquee


1976年にボズ・スキャッグスが発表した「Lowdown」をサンプリングした「Soul Train」は、MVも70年代を懐古した作品に

 エイサップ・ロッキー(A$AP Rocky)の出身地としても知られるニューヨーク・ハーレム発、フィメール・ラッパーのプリンセス・ノキアことデスティニー・フラスケリ(Destiny Frasqueri)。自身の生まれ年を冠した16年発表のデビューアルバム「1992」が、アメリカの音楽雑誌「ローリングストーン(Rolling Stone)」誌が選ぶ「2016年の知られざる名盤15枚」に選ばれるなど、活動初期から注目を集めており、今回が待望の初来日公演となる。


ボーカルスタイルとラップを融合し、ギターサウンドを取り入れた「LOOK UP KID」のような楽曲も

 なお同日のレッドマーキーは、ノキアの前がラッパーのS.L.A.C.K.、ノキアの後がヒップホップ・クルーYENTOWNのChaki Zulu、昨年ホワイトステージを満員にしたPUNPEE、2年連続出演(出演キャンセルがなければ3年連続)のアヴァランチーズ(The Avalanches)が続く。ヒップホップ好きにはたまらないタイムテーブルだ。

READ MORE 3 / 3 3日目はアフリカにルーツを持つ米国の天才2人に注目


Anderson .Paak & The Free Nationals
3日目 14:50〜@Green Stage


ラッパーのスクールボーイ・Qを迎えた人気曲「Am I Wrong」

 今でこそスターの一員だが、過去にはホームレスの経験もあるというアンダーソン・パーク。ドラマーとしてカリフォルニアで徐々に知名度を上げると、14年に1stアルバム「Venice」を発表。


ブレイクのきっかけとなった楽曲「Suede」

 その後、同時期にプロデューサーのノレッジ(Knxwledge)と結成したユニット、ノーウォーリーズ(NxWorries)の楽曲「Suede」がドクター・ドレー(Dr. Dre)の目に止まり、ドレの16年ぶりのアルバム「Compton」の全16曲中6曲に参加したことで一躍スターへの階段を駆け上がることになった。


ローマの「フェンディ」のビル屋上で、ノーウォーリーズのデビューアルバム「Yes Lawd!」収録曲の「Lyk Dis」を披露した

 ソウルからヒップホップ、ファンク、ジャズ、ダンスミュージックまでをシームレスにつなぐ楽曲は、ドレ以外に「フェンディ(FENDI)」も惚れ込み、キャンペーン「F is For...Fendi 」で協業を果たしている。

serpentwithfeet
3日目 17:50〜@Red Marqueee


6月に発表されたデビューアルバム「Soil」収録曲の「bless ur heart」

 サーペントウィズフィートは、ゴスペルシンガーでパフォーマンスアーティストとしても活動する。そのスピリチュアルな見た目と近寄りがたい雰囲気とは裏腹に、幼い頃は地元の聖歌隊に所属し、芸術大学でヴォーカルパフォーマンスを学んだ音楽エリートで、歌声は超一級。


「BBC RADIO」でビョークの「Love Drought 」をカバーするサーペントウィズフィート

 ビョークが昨年発表したアルバム「Utopia」収録曲の「Blissing Me」のリミックス盤にはボーカルとして参加しており、今回紹介した10アーティストの中でも特に異彩を放つ存在だ。

 以上、独断と偏見で10のアーティストを紹介してきたが、残念ながらスケジュールや予算の都合で「フジロック'18」に参戦できない人もいるだろう。そんな人たちのために「フジロック」は今年から初の取り組みとして、グーグル日本法人と協業し、公式ユーチューブチャンネルでライブの模様を一部生配信することを発表。残念ながら苗場に赴くことができない“フジロッカー”も、家にいながら「フジロック」を楽しむことができる。

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