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H&Mが自社ブランドの中古品を回収・再販

 H&Mヘネス・アンド・マウリッツ(H&M HENNES & MAURITZ)が擁する「アンド アザー ストーリーズ(& OTHER STORIES)」が、地元スウェーデンのリセールプラットフォームのセルピー(SELLPY)と提携し、自社ブランドの中古品販売に乗り出す。

 セルピーのウェブサイトにショップ・イン・ショップとして「アンド アザー ストーリーズ」のコーナーを作り、個人が所有していた同ブランドの中古品を販売する。事務手続きや管理面はセルピーが担当し、同ブランドは顧客にリサイクルを呼びかけるなどのマーケティングをSNSや自社サイトなどで行う。まずはスウェーデン国内で4月15日から6カ月間の期間限定で実施するが、好評であれば規模を拡大する可能性もあるという。

 セルピーは、不要なアパレル用品や雑貨などを売りたい顧客にバッグを送り、それを回収してオンラインで販売し、売り上げの40%を手数料として得ている。同社は2014年に設立されたスタートアップ企業で、17年には売上高がおよそ1080万ドル(約11億9880万円)に達するなど大きな成功を収めており、H&Mが最大の株主だ。

 ブランド品の米委託販売サイト「スレッドアップ(THREDUP)」によれば、2次流通市場の規模は5年後には現在の2倍に成長し、およそ510億ドル(約5兆6610億円)に達するだろうという。将来的にはファストファッションの売り上げを超える可能性があり、リセール市場への参入を検討しているブランドも多い。今回のプロジェクトは、「アンド アザー ストーリーズ」の社内で社員が不要品などを販売するコーナーを設けて好評だったことが、オンラインで販売するというアイデアにつながったという。同ブランドは、「リセールが現行コレクションの売り上げを脅かすことはないと思う。買い損ねて後悔した品を購入できるなど、顧客にさらに幅広い選択肢を提供できる」とコメントした。

 この試みが軌道に乗れば、大手SPAがリセールプラットフォームと提携して成功した事例として注目を集めるだろう。これまでリセールを行っていたのはラグジュアリーブランドやビンテージショップ、そしてサステイナビリティーに関心がある一部のブランド程度だった。マイケル・アルノー(Michael Arnor)=セルピー創業者は以前、「ヨーロッパの2次流通市場におけるアマゾン(AMAZON)的な存在になりたい」と語っている。また、H&Mは傘下ブランドで小規模なプロジェクトを実験的に行った後に「H&M」で大々的に展開してきた実績があることからも、このプロジェクトは要注目だ。