ファッション

「ピッティ」発 “フロッキーデニム”は、“さざ波さえ起こっていない”デニム業界のネクストトレンドとなるか?

 「WWDジャパン」編集部のデニム担当ミサワです。デニム、ことにメンズデニムにはここ1~2年、「太い・細い」「濃い・薄い」など目立ったトレンドがありません。そんな中、イタリア・フィレンツェで開催されたメンズファッション最大の祭典「ピッティ・イマージネ・ウオモ(PITTI IMMAGINE UOMO以下、ピッティ)」でトレンドの種を見つけました。“フロッキーデニム”です。

 “フロッキーデニム”とは僕が(勝手に)命名したもので、定義としては“デニムに、短い繊維を垂直に差し込むフロッキー加工を施したもの”。はき込むごとに表面のフロッキーが剥がれ、一般的なデニムとは違った経年変化を見せてくれます。

 「PT05」と「ブリリア1949(BRIGLIA 1949)」、共にイタリアのパンツ専業ブランドが発表していました。フロッキーの起毛感には秋冬らしさがあり、ベルベットのような上品さを兼ね備えます。パンツってコーディネートの中では地味な存在で、ファッション誌でも「パンツ特集は売れない」なんて言われています。でも、“フロッキーデニム”はキャラ立ちしており、カジュアルでも、もしかしたらフォーマルでも(!?)着こなしの主役ともなり得る存在。とんと凪いでいるデニム業界に一石を投じてほしい!と期待しています。

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