
水や土地資源への依存度が低く、高い機能性を備える「藻類」が、クリーンビューティの潮流と重なり注目度を高めている。スキンケアからサプリメントまで活用領域は広がり、2025年12月にはユーグレナら11社が連携するプロジェクト「藻活」が始動。個社単位にとどまらない発信も進み、市場の裾野は確実に広がりつつある。ここでは、代表的な“藻由来成分”を採用した美容アイテムを紹介する。
「アスタリフト」
“アスタキサンチン”で光老化対策
「アスタリフト(ASTALIFT)」を象徴するジェリー状先行美容液“ジェリー アクアリスタ”(20g、4510円/0.5g×60ピース、8140円/40g、9900円/60g、1万3200円/レフィル40g、9350円/レフィル60g、1万2540円)は、独自のハリ保湿成分“ナノアスタキサンチン”を配合している。
天然の赤の成分アスタキサンチンは、自然界ではサケやエビ、藻などに多く含まれる美容成分だ。同社は肌への浸透性を高めるためにアスタキサンチンを独自技術でナノ化し、安定的に配合した。紫外線による光老化・酸化ストレスから肌を守り、潤いに満ちたハリ肌へ導く。
「ジョンマスターオーガニック」
“フクロフノリエキス”で自然な艶と指通り
「ジョンマスターオーガニック(JOHN MASTERS ORGANICS)」は、髪と頭皮のダメージにアプローチするプレミアムダメージヘアケアライン“ボンドレイヤー”(全5品、3960〜5500円)を4月16日に発売した。保湿成分としてはトステアのほか、紅藻類フクロフノリから抽出した天然由来の“フクロフノリエキス”などを採用した。フクロフノリエキスは髪のパサつき・うねりを抑え、キューティクルをコーティングし艶を与える。近年は、シリコーン代替原料としても注目を集めている。
同ラインでは、“シャンプー”(236mL、3960円)を除く“ヘアマスク”(200g、5500円)、“コンディショナー”(236mL、4180円)、インバス・アウトバスの2ウエイで使えるミスト“スムースヘアセラム”(150mL、4950円)、“スムースヘアミルク”(100mL、4620円)にフクロフノリエキスを配合している。毛髪に潤いを与え、滑らかな手触りを目指す。
「ユレム」
“ムコゲン”で唇の保湿と艶を強化
アパレル事業を軸にECおよびECプラットフォームビジネスを展開するビリーフ(BLEAF)は、初のコスメブランド「ユレム(UREAM)」を3月27日に始動した。第一弾として、“感情”をコンセプトにしたリップスティック“スムースヴェール リップスティック”(全3色、各2970円)を発売。“02 泣く権利”はマホガニーレッドをベースにブラウンを忍ばせた代表色で、「泣きたくなる感情をありのままに受け入れる」という肯定的なメッセージを込めた。
キー成分には、海洋生物が自らを守るために持つ「潤いを抱え込む保護構造」に着目した独自の複合保湿成分“ムコゲン”を採用した。世界的ハイブランドのOEMを手掛ける韓国の化粧品工場で開発した特許取得原料で、唇に潤いを与え、みずみずしい艶を演出する。
「だいじょうぶなもの」
“ツルアラメ”で花粉対策にアプローチ
たかくら新産業のオーガニックライフスタイルブランド「だいじょうぶなもの」は3月18日、機能性表示食品“隠岐の西ノ島産 海藻ツルアラメ”(30日分・60カプセル、3240円)をリニューアル発売した。“ツルアラメ”はコンブ目コンブ科の褐藻で、昆布などの食用海藻と比べて、機能性関与成分フロロタンニン(海藻ポリフェノール)を豊富に含む。フロロタンニンには花粉やほこり、ハウスダストなどによる目や鼻の不快感を軽減する機能が報告されている。
同製品は、フロロタンニンの含有量が特に多いとされる6〜9月にツルアラメを採取し、島内で粉末加工している。2月初旬から始まる本格的な花粉シーズンの売り上げは、「当初の想定を上回る反響だった」(山下可南子たかくら新産業PR)という(集計期間:2月1~28日)。
「イースリーライブ」
“ブルーグリーンアルジー”で健やかな心身へ
オーガニック・ナチュラルブランド「イースリーライブ(E3LIVE)」は、アメリカ・オレゴン州シャスタの麓に位置するアッパー・クラマス湖に自生する希少な藻類“ブルーグリーンアルジー”の採取が認められた数少ないブランドの一つだ。ブルーグリーンアルジーは約35億年前に誕生し、地球最古のDNA生命体とされる藍藻類シアノバクテリアを指す。体に必要なビタミン、ミネラル、アミノ酸など65種以上の健康・栄養成分を含み、「スーパーフードの王様」とも呼ばれている。
同成分にフォーカスしたシリーズの中で最も売れている製品(集計期間:1月1日~2月28日)は、“E3AFAパウダー”(60g、1万5120円)だ。杉浦千春イースリーライブジャパン代表は、「ブルーグリーンアルジーは天然かつ野生という希少な素材であり、心と体の双方にホリスティックにアプローチする卓越した栄養バランスが特徴だ。日々のパフォーマンスを高めるライフスタイルの一部として、また穏やかな心を育むメンタルケアとして、多くの顧客に支持されている」とコメントした。
イー・エス・エス
“クロレラエキス”דブルーレチノール”
でエイジングケア
天然酵素洗顔「パパウォッシュ(PAPAWASH)」などを製造販売するイー・エス・エス(ESS)は、1月24日に発売したクリーム状美容液“ニヨドブルー リンクルエッセンス”(15g、7260円)に2つの藻由来成分を配合している。1つ目は、高知県仁淀川で採取した“クロレラエキス”。肌内の酵素の活性化や目尻・口元の潤い保持力にアプローチし、若々しい印象へ導く。2つ目は、ブルーグリーンアルジー由来の“ブルーレチノール”。低刺激でありながらレチノールに似た肌効果が期待でき、肌の凹凸の均一化をサポートする。
近年人気が高まるレチノールは、パワフルな効果が期待できる一方で、肌刺激を懸念する声も一定数ある。こうした背景を踏まえ同社は、レチノールと同等以上の肌効果をもつ植物由来の代替成分を4種採用している。
「アムリターラ」
“クロレラ・レチノール”で若々しい肌印象へ
国産オーガニックコスメ「アムリターラ(AMRITARA)」は、藻由来成分を数多く採用している。昨年11月にリニューアル発売した“エイジ ソリューション クリーム”(30g、 1万2980 円)には、次世代型バイオレチノール“クロレラ・レチノール”を配合した。クロレラ・レチノールは、クロレラに含まれるキサントフィルから抽出した“アポカロテノイド”を核にしたバイオレチノイドだ。アポカロテノイドは従来のレチノールと化学式が類似しており、レチノール同様にエイジングケア効果が期待できるとされる。
そのほかにも、“ライス&グレープ イノセント セラム”(30mL、7700円)や“フェムケア ボディ セラム”(70g、5500円)には保湿成分としてワカメ抽出エキスを配合。ワカメ抽出エキスは、「だいじょうぶなもの」の“ツルアラメ”と同様に藻類ポリフェノールやフロロタンニンを豊富に含むのが特徴だ。
石原美幸「アムリターラ」PRは、「紫外線が気になる季節には、サプリメント“ボタニカル ビタミンC +グリーンアルジー”(30日分・90粒、3996円)の売り上げが伸長する。有機アセロラ果実由来のビタミンCに、海洋性緑藻“テトラセルミス”の粉末を加えた製品だ。微細藻類テトラセルミスは太古から存在し、進化の過程で酸素環境に適応するための防御機能を備えた。化学的な抽出・濃縮を行わず、特許技術によりそのまま粉末化しているのが特徴で、高い抗酸化力が期待できる」とコメントした。