ファッション

舞台は“ホテル ヴィヴィエ” 新生「ロジェ ヴィヴィエ」のコレクションが明らかに

 「ロジェ・ヴィヴィエ(ROGER VIVIER)」は27日、新クリエイティブ・ディレクター、ゲラルド・フェローニ(Gherardo Felloni)によるデビューコレクションを発表した。パリ5区にある洋館をホテル風に改装し“ホテル ヴィヴィエ(HOTEL VIVIER)”と名付けた会場の中に入るとエントランスにはホテルのフロントが出現し、コンシェルジュが出迎える。

 5つの部屋には彫刻家、フォトグラファー、ダンサー、オペラ歌手、女優に扮した人物がいて、それぞれの日常を演じて、各部屋の主人公のイメージやライフスタイルに即したシューズやバッグが私物のように置かれていた。

 各部屋の住人は年齢もライフスタイルも全く異なるように、ゲラルドのデザインしたシューズもあらゆる女性の心にヒットするよう、スニーカーやデコラティブなサンダル、ハイヒールのパンプスなど幅広いデザインを展開。また、スクエアバックルやショックヒールといったブランドのアイコンには敬意を払いながらも、バックルを大きくしたり、スニーカーのヒールをショックヒールを模した形にしたりと、ゲラルドのクリエイションを通してよりモダンでコンテンポラリーなデザインに昇華されていた。

 これまで「ミュウミュウ(MIU MIU)」や「ディオール(DIOR)」などのシューズデザインを手掛けてきたゲラルドだが、自身の名前が出るのはほぼ初めて。しかし会場はオープン時刻の午前9時半になると同時に多くの来場者であふれていたことからも、無名のデザイナーに対する周囲の期待は高いことがうかがえる。16年にわたってブランドのクリエイティブ・ディレクターを務めたブルーノ・フリゾーニ(Bruno Frisoni)の後任としての出だしは上々と言えるだろう。

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