ファッション

「ナイキ」が“厚底ランニングシューズ”の技術を取り入れたトレーニングシューズを発表 キプチョゲ選手のリクエストが形に

 「ナイキ(NIKE)」は7月11日、新作ランニングシューズ“ズーム ペガサス ターボ(ZOOM PEGASUS TURBO)”を東京・豊洲ピットで発表した。価格は1万8000円。発売は8月2日で、「ナイキ」の公式サイトと一部取扱店舗で販売する。同シューズは、“厚底シューズ”として話題になったエリートランナー向けシューズ“ズーム ヴェイパーフライ 4%(ZOOM VAPORFLY 4%)”の特徴をトレーニングシューズにも取り入れることを目的に開発されたものだ。

 日々のトレーニングにも “ズーム ヴェイパーフライ 4%”と同等のテクノロジーを持つシューズで取り組みたいという、エリウド・キプチョゲ(Eliud Kipchoge)選手をはじめとするトップアスリートの要望が形になった。トレーニング用モデルの“ズーム ペガサス”シリーズに“ズーム ヴェイパーフライ 4%”に使用されているミッドソール“ズーム X(ZOOM X)”を組み合わせた。“ズーム X”はランニングで生み出されるエネルギーの損失を抑え、85%のエネルギーリターン率を備える。トレーニングシューズとして不可欠の耐久性にも優れ、総計800km以上のランニングにも耐える。また、“ズーム ペガサス ターボ”には、マラソンレース用シューズに適したカーボンファイバーのプレートが入っていない。プレートの硬さは推進力を生み出し、ランナーに跳ねる感覚を与えるが、キプチョゲ選手によるとトレーニング用シューズにこの特性は不要だという。ソールに複数のフォームを使用しながらも軽量化に成功し、片足の重量はメンズ28cmで238g、ウィメンズ25cmで195g。長時間の練習後の身体の回復も重要視し、マラソンの後に1〜2週間の休息をとることなくトレーニングに復帰できるという想定だ。

 豊洲ピットでのプレビューには、ブレット・ホルツ(Brett Holts)=ナイキ ランニング フットウェア ヴァイス・プレジデントの他、2017年の「ニューヨークシティマラソン(New York City Marathon)」女子の部で優勝したシャレーン・フラナガン(Shalane Flanagan)選手、17年の「ボストンマラソン(Boston Marathon)」3位の大迫傑・選手、18年の「東京マラソン」2位で日本記録を更新した設楽悠太・選手が登壇した。“ズーム ペガサス ターボ”の使用法や今後のレースの予定をそれぞれに語った。

 フラナガン選手は「幸運にもポートランドを生活と練習の拠点にしているので、ナイキ本社と連携してシューズの開発に携わることができた。“ズーム ペガサス ターボ”はロングランやテンポ走に合っていて、軽さと反発性が気に入っている。4度のオリンピックの思い出はさまざまな文化を体験できたことと、世界中の人たちと仲良くなれたこと。20年の東京(オリンピック・パラリンピック)にも選手かコーチとして参加したい」と話した。大迫選手は「これまでテンポ走に使えるシューズがなかったので、それを満たす“ズーム ペガサス ターボ”は練習の幅を広げてくれるだろう」とその魅力を明かした。設楽選手もスピード練習への適正を認め、「東京オリンピックでメダルを獲得して、良い報告ができれば。自分が結果を出すことで、多くの人に自分と同じシューズを履いてもらいたい」と意気込んだ。

 プレビュー後には、幅広く活用できる“ズーム ペガサス ターボ”の特徴が体験できるスピード走と3km走のメニューで試走会が行われた。

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