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東京をテーマに“ナイキ エア マックス”をデザインするイベントに密着 商品化につながる投票が25日に開催

 「ナイキ(NIKE)」は3月21〜24日、“TOKYO”からインスピレーションを得た“エアマックス”を製作するイベント「TYO: ON AIR CLASSROOM」を都内で開催した。抽選で選ばれた参加者が、ナイキ本社と同様のシューズデザインの工程を踏んで、思い思いの“エア マックス(AIR MAX)”を作り上げた。同イベントは、パリ、ロンドン、ニューヨーク、ソウル、上海、東京の6都市で開催され、それぞれの都市で投票を勝ち抜いたシューズがグローバル投票に進出する。そのうち最多投票を得たシューズが商品化される予定だ。

 東京でのセッションには計約50人が参加し、本社のデザインチームのメンバーと共にシューズを製作した。参加者は、アパレルの販売員、世界一“エアマックス”が好きだと自負する医者、ダンサーなどさまざまな職業の人たちだ。3時間30分のセッションで、まず“TOKYO”というテーマに沿ってコンセプトを決め、シルエット、素材、カラー、装飾を順に考えていく。デザインチームからは「一言でコンセプトを説明できると良い。10m先に置いてあるとしてどれだけインパクトがあるか、次に1m先からディテールで訴えられるか、最後に手に取ったときに発見があるかを念頭に置いてコンセプトを考えてほしい」とアドバイスがあった。コンセプト設定の時間に、参加者の1人は「東京の街並みと“エア マックス”はどんどん新しくなっていくところが似ている。東京の街並みの画像をタブレットで調べているところで、東京タワーや渋谷のスクランブル交差点がヒントになりそう」と笑顔を見せた。

 ナイキ本社では、チームでブレインストーミングしながら商品を共同製作することが重視されているという。同イベントでもその精神は一貫しており、参加者とデザインチームのメンバーが議論を重ねながらアイデアを深めていた。セバスチャン・メルメ(Sebastien Mermet)=スポーツウェア フットウェア デザイン VP兼 クリエイティブ ディレクターに参加者からどのような質問があったかと問うと「東京の騒音をどのようにコンセプトに落とし込めば良いかと聞かれた。例えば、高ぶる感情を赤色で表現できるように、音を色で表現することもできると思うと伝えた。時と場合、季節によっても騒音の捉え方は変わってくるはず」と語った。

 本社のプロジェクトでは、何週間もかけてコンセプトを作り上げることもあれば、瞬時のひらめきで一気にプロジェクトが進行することもあるそうだ。デザイナーチームもハードスケジュールと認める同イベントは、自身の本能を信じてアイデアを形にする後者の良い例と言えるだろう。30分ほどでコンセプトを決定すると、全部で10モデルの“エア マックス”からコンセプトに合う1足を選び、いよいよ素材やカラーの工程へ。2月に発売したウィメンズ向けスニーカーコレクション“ザ ワン リイマジンド(The 1 Reimagined)”のデザインチームに参加した高橋ちよカラー シニア ディレクターは「私は人生の半分以上の期間をアメリカで過ごしてきた。日本人は繊細で一つのことに没頭するタイプで、良いものを見て育ってきているせいか目が肥えていると思う。日本人のアイデアは、世界基準で見てもユニークだ。感情をどのように色で表現するかを考えながら、遊び心を持って試してほしい」と海外生活に基づく日本人観を交えて話した。会場には、素材サンプルが用意されていたが、参加者たちは枠にとらわれずに、その場にない素材も選択肢に入れてデザインに勤しんでいた。

 トム・ミナミ(Tom Minami)=シニア エキスパート デザイナーは「シューズ製作の経験がない人たちと共同製作するのは初めての経験で、こちらが学ぶことも多かった。シューズ作りのプロセスを知った人が増えれば、さらに面白い取り組みができるようになるだろう。今回は東京での開催だが、例えば京都でイベントをやってみたら面白いかもしれない。両極端であることが日本の強みだと思う」と手応えを感じていた。
 
 それぞれの参加者が、自身のデザインについてプレゼンテーションを行ってイベントを締めくくった。東京の参加者のデザイン画は3月25日、表参道ヒルズでのイベント「TYO: ON AIR」で公開。デザイン画の投票の他、会場限定のワークショップや、アーティストによるスペシャルステージも実施される。「TYO: ON AIR」での投票終了後、オンライン投票も実施予定だ。

■TYO: ON AIR
日程:3月25日
時間:11:00〜20:30
場所:表参道 スペース オー
住所:東京都渋谷区神宮前4-12-10表参道ヒルズ 地下3階

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