映画「プラダを着た悪魔」で、アン・ハサウェイ(Anne Hathaway)演じる主人公のアンディが、メリル・ストリープ(Meryl Streep)演じる「ランウェイ」編集長のミランダに振り回され、結局一口も手を付けずにシンクへ投げ捨てられた“あのステーキ”を覚えていますか?このシーンに、多くのファンが「もったいない!」と悶絶したことでしょう。
そのステーキを提供している、ニューヨークの老舗ステーキハウス「スミス アンド ウォレンスキー(Smith & Wollensky)」が、5月1日に日本初上陸します。
日本1号店は東京・銀座。銀座4丁目の交差点からすぐ近く、「ギンザシックス」の斜め向かいという、まさに銀座のど真ん中です。ブランドカラーのディープグリーンが目を引く3フロア構成の店内は、重厚な空気感が漂うラグジュアリーな空間。今回は、オープン前の試食会にエディターが参加してきたので、その味をリポートします。
世界中で愛されている最高ランクのプライムビーフ
実際の食レポに入る前に、同店について簡単におさらいします。
1977年に創業した「スミス アンド ウォレンスキー」は、アメリカを代表するクラシック・ステーキハウスとして古くから親しまれてきました。現在はアメリカ国内に7店舗、ロンドン、台北、ソウルなどの国際都市を含め世界に13店舗を展開しています。
看板メニューのステーキは、アメリカ農務省(USDA)が認定する最高ランクのプライムビーフを使用し、最大28日間にわたるドライエイジング(乾燥熟成)を施すことで、肉本来の旨みと柔らかさを最大限に引き出しているそう。ステーキだけでなく、海鮮をタワーのように盛り付けた“シグネチャー シーフード タワー”や、希少なビンテージを含む豊富なワインも同店のアイデンティティーです。
日本上陸を手掛けたトランジットグループの広報担当によると、ニューヨークの本店には、今でもあの映画のシーンを語りながら訪れるファンが絶えないそうです。
では、お待ちかねの試食リポートに移りましょう。まずは前菜の“クラシックコンボ”(5200円)からスタートです。
こちらは、人気のシーフードメニューを一度に楽しめる一皿。蟹の身がぎっしりと詰まった“クラブケーキ”、滑らかなマッシュポテトとスパイシーなソースが食欲をそそる“アングリーシュリンプ”、そしてコーンクリームの甘みが引き立つ、しっかりとした歯応えの“北海道産ホタテのソテー”が並びます。どれもステーキへの期待を高めてくれる、完成度の高い味わいでした。
特に“クラブケーキ”は、太い繊維質から溢れ出す蟹の旨みで食べ応え抜群。ケーキという名前なだけあって、「誕生日ケーキはこれがいい!」と思わず願ってしまうほど、小さいながらも満足感がありました。
エンターテインメントなステーキ。圧巻の“スウィンギング トマホーク”
お待ちかねのステーキは3種類を試食しました。まずは、あっさりとした脂の甘みが際立つ“ニューヨーク サーロインステーキ”(2万8000円)と、旨みがギュッと凝縮された“リブアイステーキ”(2万3000円)の2種の食べ比べです。
テーブルに運ばれてきた瞬間、まず目を奪われたのは赤身の鮮やかさ。こだわりの絶妙な火入れによって、ナイフを入れるたびに現れる美しい断面に、思わずうっとり。赤ワインとの相性も抜群で、仕事でなければボトルを1本空けていると思います。
味付けも文句なしで、ソースは必要ありませんでした。肉自体の味が非常にしっかりとしているため、まずはそのまま。少し変化が欲しいときは、付け合わせの粒マスタードや塩をほんの少し添えるだけで、肉本来のポテンシャルを最後まで堪能できます。
そして、いよいよ目玉ステーキ、“北海道産 スウィンギング トマホーク”(7万2000円)の登場です。フックに吊るされた巨大な骨付き肉が運ばれてくると、会場のゲストは一斉にスマートフォンを構えます。
このメニューは、料理長自らが目の前で仕上げを披露してくれるダイナミックなパフォーマンスが楽しめます。自社の熟成肉から抽出した特製の牛脂をバーナーで一気に炙り、香ばしい香りが会場いっぱいに広がります。ダイナミックに肉が捌かれていく様子は、まさに本場ニューヨークの活気を思わせるエンターテインメント。脂がじゅわ〜っとしたたり落ちる様子に、撮影をしながらも「早く食べたい!」とよだれが出てしまいます(笑)。
期待を胸にナイフを入れ、一口運んでみると……驚くのは脂の圧倒的な甘み!北海道産の肉質の良さと、「スミス アンド ウォレンスキー」の丁寧なドライエイジングが融合し、濃厚ながらも後味は驚くほど上品でした。ぜいたくな食べ方ですが、これは日本人なら白米が欲しくなること間違いなしです。

ほかにも、肉の脂をリフレッシュさせてくれる“クレームドスピナッチ”(1900円)や、“スチームドアスパラガス”(2400円)もいただきました。そして、ふわふわ・もちもちの焼きたてパンなど、サイドメニューに至るまで一切の妥協がありません。
人の顔!?くらいある、“ギガンティックチョコレートケーキ”
メインを終えてもお楽しみは続きます。そう、デザートを食べなければ帰れません。
最後に「スミス アンド ウォレンスキー」名物の“ギガンティックチョコレートケーキ”(3800円)を頂きました。「名前は迫力だけでしょ?」と疑っていましたが、さすがニューヨーク発祥。完全にあなどっていました。
なんと、その大きさは直径36cm、高さ15cmで、人の顔ほどあるビッグサイズです。スポンジとクリームが何層にも重なり、濃厚な生チョコでコーティングされたケーキに、ふわとろのホップクリームが添えられます。一口食べれば、アメリカンで力強い甘みが広がりますが、コーヒーの苦みと合わせると驚くほどバランスが良く、食後でもフォークが止まりません。
1つを3〜4人でシェアするのがおすすめですが、食べきれなくてもお持ち帰りが可能なので安心です。
上質なユニホームが完成させる、銀座の新たな社交場
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最後に、ファッションメディアとして見逃せないのがスタッフの装いです。ホールスタッフのユニホームは、ディープグリーンのストライプタイにブランドロゴ「S&W」のネクタイピン、そして上品なチェックベストをまとっています。
そのクラシックで品格のある佇まいは、ニューヨークの伝統をそのまま銀座に持ち込んだかのよう。重厚なインテリアと相まって、まるで映画の世界に迷い込んだようなオーセンティックな雰囲気を演出しています。こうした細部へのこだわりが、「スミス アンド ウォレンスキー」が大切にし続けている「知的な社交場」というコンセプトをより強固なものにしています。

ミランダが愛し(そしてアンディがシンクに捨てた)、あの至福の味。待望の続編「プラダを着た悪魔2」を鑑賞したあとの高揚感と共に、あの名シーンの続きを味わってみてはいかがでしょうか。
▪️スミス アンド ウォレンスキー ギンザ
オープン日:5月1日
住所:東京都中央区銀座5-8-15 清和銀座ビル12階
営業時間:11:00〜23:00