「ウブロ(HUBLOT)」は9月16日、米ニューヨークで現代アーティストのジェフ・クーンズとのコラボレーションによる腕時計2型を発表した。クーンズの代表作「バルーン ドッグ」を立体的なケース構造に置き換えた“クラシック・フュージョン バルーン ドッグ by ジェフ・クーンズ”(336万6000円)と、ブランド初となる自動巻きセンタートゥールビヨンを搭載した“MP-14 オリジン by ジェフ・クーンズ”(6549万4000円)で、いずれも世界限定モデルとなる。同社は9日にスイス・ニヨンで、クーンズを新たなアンバサダーに迎えると発表していた。
2011年以降、建築家や画家、ストリートアーティスト、デザイナーらとの協業を重ねてきた「ウブロ」だが、同ブランドがゴールドとラバーを組み合わせた腕時計で業界に革命を起こし、クーンズが現代アートを再定義し始めたのが、奇しくも同じ1980年であったのだという。クーンズは「ウブロと私は、以前から素材科学に対する強い探究心を共有してきた。ウブロは素材が再発明され、ムーブメントが進化し、デザインが明確な目的をもって再設計される、奥深さを備えたマニュファクチュールだ」とコメント。ジュリアン・トルナーレ=ウブロ最高経営責任者(CEO)は「このパートナーシップは、表面的な大胆さではなく、その内側にある本質という、現在のウブロが大切にしているものを体現している」と述べる。
軽やかな遊び心は、卓越したクラフツマンシップの結果
“クラシック・フュージョン バルーン ドッグ by ジェフ・クーンズ”は、鏡面仕上げのステンレススチールと、レッド、ブルーのアルマイト加工アルミニウムの3種で、各200本限定。ケース径は42mm、厚さ11mm。空気で内側から押し広げられたようなボリュームを出すため、サファイアクリスタルの風防やチタニウム製ビスのヘッド、ダイアル、ケースに至るまでドーム状の丸みを与え、5軸CNCマシンで切削した後に手作業で仕上げた。リューズは風船の吹き口を思わせるデザインで、10時30分位置には犬のしっぽを模したラバー製パーツ、秒針にはバルーン ドッグ型のカウンターウェイトを配す。6時位置にはクーンズのシグネチャーデカールを入れた。自社開発・製造の自動巻き「HUB1710」を搭載し、パワーリザーブは約50時間。ケースと同様に丸みを持たせた特注のタングステン製ローターを組み込む。トルナーレCEOは同モデルについて「軽やかで遊び心があるように見えるものは、実際には卓越した時計製造技術とクラフツマンシップの結果だ。膨らみやボリュームの錯覚を作り出すために、『クラシック・フュージョン』のあらゆる設計思想を見直した」と話す。
「創造そのものを時計製造により解釈した」
“MP-14 オリジン by ジェフ・クーンズ”は、「エクセプショナル タイムピース」コレクションの1本で、世界限定30本。モデル名の「14」は、1980年にクーンズが初の個展を開いたニューヨーク・14丁目のニュー・ミュージアムに由来する。44mmの八角形ケースはサファイアクリスタルとチタニウム製で、サファイアの加工には約534時間を要した。内部には、バゲットカットのダイヤモンドとブルーサファイアをセットしたホワイトゴールドのリングが同心円状に重なり、4つのリングに計202個、約2.6カラットの石をあしらう。クーンズの「ゲイジング・ボール」に着想を得たサファイアドームの下にセンタートゥールビヨンを据え、時・分は宙に浮かぶキューブ型インジケーターで示す。ムーブメントはペリフェラルローターによる自社開発・製造の自動巻き「HUB9014」で、594個の部品で構成し、パワーリザーブは約60時間。リューズは格納式を2つ備え、巻き上げ側に「ENERGY PULSE」、時刻調整側に「COSMIC ALIGN」と刻印した。クーンズは同モデルについて「エネルギーが形となり、その形が時間となる瞬間、すなわち創造そのものを時計製造によって解釈した作品だ。センタートゥールビヨンが最初の鼓動となり、制御された膨張のように、すべてがその周囲へと広がっていく」と説明する。
“クラシック・フュージョン バルーン ドッグ by ジェフ・クーンズ”はウブロブティックと正規販売店、“MP-14 オリジン by ジェフ・クーンズ”はウブロブティックで取り扱う。