竹にフォーカスしたアートイベント「国際田上竹祭 たがみバンブーブー(以下、たがみバンブーブー」が9月12日、新潟県田上町で開幕した。竹林を舞台にライトアップを行うほか、駅前や旅館など町の至るところで竹をテーマにしたアート作品の展示を行う。
見どころは、竹林で繰り広げられる光のインスタレーション。放置竹林を、「竹あかり」の演出やプロデュースを行う「ちかけん(CHIKAKEN)」の三城賢士や美術家の高橋匡太などが、幻想的で没入感のある展示会場へと変える。回遊できるようになっている竹林には、竹で作ったアート作品などのフォトスポットが随所にあり、ハンスファミリー(HANS FAMILY)が手掛けたロープ遊具で大人も子どもも楽しめるようになっている。地元の豪農の離座敷であった椿寿荘や「道の駅たがみ」でも三城が手掛けた光のインスタレーションを行う。
今年は新たな取り組みとして、週末限定で「たがみバンブーブーミュージュアム」を開催し、地元の中学生が中心になり、アート作品の展示やオリジナルフードを提供する。また、町内の至るところで高橋によるインスタレーション「ひかりの実」が登場。地元の子どもたちが果実袋に描いた笑顔がカラフルな光と共に浮かび上がり町を彩る。週末には道の駅でバンブーナイトマーケットを行い、地元のグルメが楽しめるという。豊かな自然の中で、光のイルミネーションと手作り感あるアートに触れ、アスレチック体験ができる秋の行楽にぴったりのイベントだ。
地元住民の参加者が増えることで町を元気に
田上町は竹林に恵まれた人口約1万人の小さな町。かつて竹は町のプライドだった竹だが、プラスチックの普及で需要が激減し、竹林の放置や廃棄などが問題になっている。そこで、地元の商工会青年部が中心となり2021年に、竹をテーマにした「たがみバンブーブー」をスタート。田上町を知ってもらおうと毎年、秋の行楽シーズンに開催している。今年で5回目を迎えた同イベントは、約5万人が来場するまで成長した。同イベントは、単なる集客イベントではなく、地域住民が作る側として参加していることが特徴だ。初年度は100人程度だった地元の参加者は、述べ2500人まで増えた。親子でワークショップに参加したり、世代を超えて地域住民の交流が生まれたりと、コミュニティーを活性化させる仕組みになっている。️「道の駅たがみ」の馬場大輔駅長は、「いろんな人が自分ごととして参加できるイベントを目指した。集客以上に、地元を元気にし、次世代につなげていきたい」と言う。小さな町で始まったこの取り組みは、東京藝術大学が身体的・精神的・社会的な健康への寄与という観点から研究を進めているという。
「たがみバンブーブー」の会期は10月12日まで。