デンマーク・コペンハーゲン発の老舗高級時計ブランド「ウルバン ヤーゲンセン(URBAN JURGENSEN)」はこのほど、俳優のティモシー・シャラメ(Timothee Chalamet)が同社の少数株式を取得したことを明らかにした。今後、シャラメはクリエイティブ・アドバイザーとしてさまざまなプロジェクトに携わるという。なお、エンドースメント契約によるアンバサダーではなく、外部の戦略的投資家として企業のパートナーとなるのは、彼にとって今回が初めてとなる。
「映画制作の“兄弟”のようなもの」
昨年まで「カルティエ(CARTIER)」のアンバサダーを務めていたシャラメは近年、独立系時計ブランドへの関心が強く、若き時計師レジェップ・レジェピ(Rexhep Rexhepi)が設立した「アクリヴィア(AKRIVIA)」をはじめ、独立系時計師のサイモン・ブレット(Simon Brette)やペテルマン・ベダ(Petermann Bedat)が手掛けた時計をコレクション。そして、3月の第98回アカデミー賞のレッドカーペットでは、「ウルバン ヤーゲンセン」の象徴的なモデル“UJ-2”を着用する姿が確認されていた。
シャラメによると、「ウルバン ヤーゲンセン」のアンドリュー・ローゼンフィールド(Andrew Rosenfield)会長とアレックス・ローゼンフィールド(Alex Rosenfield)最高経営責任者(CEO)にブランドを紹介され、「時計そのもの、すなわちクラフトやプロセス、そして“正しく作ること”に明確にフォーカスしている点に惹かれた」と話す。「数年前、私が深く敬愛する映画監督の影響で、職人的な時計製造に興味を持つようになった。派手さを追求するのではなく、長年の鍛錬と忍耐、そして最終的には熟達が求められる精密な世界だ。やがて私は、それが映画制作の“兄弟”のようなものだと感じるようになった。IMAXスクリーンで展開されるものと、48 × 40 × 10mmの中に収まるものというスケールの違いはあるが、どちらもひとつの世界を内包できる点で共通していると思う」。
ローゼンフィールドCEOは、「初めてティモシーに会ったとき、彼の独立系時計ブランドへの好奇心と関心の深さに驚かされた。彼は、クラフトと卓越性を大切にする、非常に情熱的なクリエイターだ。それこそが人々を惹きつける理由であり、私たちのものづくりの姿勢とも強く共鳴している」とコメントした。
「ウルバン ヤーゲンセン」は、デンマーク王室御用達の時計師ヨルゲン・ヨルゲンセン(Jorgen Jorgensen)が1773年にコペンハーゲンで創業した老舗高級時計ブランド。19世紀以降は、一族経営の分散や買収、時代の変化などにより存在感を弱めるが、1979年にイギリスの時計師デレク・プラット(Derek Pratt)を迎え、高度な手仕事による時計製造を復活。その後、2021年にローゼンフィールド家を中心とする投資家グループとフィンランド出身の独立時計師カリ・ヴティライネン(Kari Voutilainen)が買収し、約4年の準備期間を経て、25年3月に再始動を果たした。なお、ティモシーが所有する“UJ-2”は、再始動後に発表された3つのファーストモデルのひとつ。