サステナビリティ

エイガールズがGOTS認証取得、「持続可能なものづくりを根付かせたい」

和歌山のカットソー生地メーカーのエイガールズはこのほどGOTS認証を取得した。GOTS認証は繊維製品を製造加工するための国際基準で、オーガニックのコットン、ウール、麻、絹などの原料から環境的・社会的に配慮した方法で製品をつくるための基準。

山下智広社長は取得を決断した理由をこう振り返る。
「当社は以前からサステナブル素材の企画・開発に力を入れており、その取り組みをより確かな形でお客さまや取引先にお伝えする必要性を感じていた。GOTSは国際的に最も認知度の高いオーガニック繊維の認証規格の一つであり、当社の姿勢を客観的に証明できる点に大きな意義があると考えた」。

取得にあたり最も苦労したのは「日々の業務フローを国際規格に沿った透明性ある形へと整備すること」だったという。「特に、トレーサビリティの確保や記録管理は従来以上に厳格な運用が求められ、関係部門の連携を深める必要があった。しかしこれは単なる『業務負担』ではなく、企業としての社会的責任を果たす上で欠かせないプロセスだと考えている。環境負荷低減や労働環境への配慮といったCSRの観点を日常業務の中に組み込み、仕組みとして根付かせること自体が大きな学びであり財産になったと感じている」と話す。

今後はGOTS認証を受けたテキスタイルの提案・販売を強化する。エイガールズは素材の選定から協力企業での生産まで企画・販売を手がける。和歌山でのカットソー生地生産が完結するように、現在、ファミリー企業のヤマヨジャージィや染色加工場のフジボウテキスタイル和歌山工場がGOTS認証の申請準備中だ。また、先日パートナーシップを結んだ福井・越前市の縫製工場モンスターも申請準備中だという。「単なる自社の認証取得にとどまらず、持続可能なものづくりを自社や協力工場の企業文化として根付かせていきたい」と語った。

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