ファッション

アディダス オリジナルスの「スーパースター」がファッション業界で再び注目されている理由

 今、ファッション業界でアディダス オリジナルスの「スーパースター」着用率が確かに上昇している。昨年の「スタンスミス」に続くヒットになるのか、しばらくその動向に注目したい。ここでは、スタイリストの荒木大輔、濱中鮎子「レイ ビームス」ディレクター、渡邊敦男「プロディズム」編集長のファッション・インフルエンサー3人に、それぞれが抱く「スーパースター」の魅力を語ってもらった。1月に発売した新作「スーパースター 80s ヴィンテージ デラックス」のスタイリングも要チェックだ。

「トレンドを極めるならハイブランドと合わせて」
?荒木大輔/スタイリスト

PROFILE:スタイリスト熊谷隆志氏に師事し、2001年に独立。ファッション誌をはじめ、ミュージシャンや俳優のスタイリングを手掛ける。

 「スーパースター」との出会いは高校生の頃。「体育の授業で履いても履いてもビクともしない。タフな靴だなというのが最初の印象です。当時、ビースティ・ボーイズやラン・ディーエムシーが履いていたというのも僕の中で大きかった。カリスマがみんな好きっていうのは、やっぱりくすぐられますよね」。以来、気分が向くたびに新調し、なんとなくいつも
ある一足に。「去年の秋頃、靴屋に行って『スーパースター』を衝動買い。久々に履いたら調子がよくて気分もいい。今ならシンプルなトラッドのスタイルに取り入れるのが新鮮です。トレンドを極めるなら、ハイブランドと合わせるような取り入れ方が理想」。スタイリスト目線で見るトレンドとしても、クラシックな定番スニーカーは最注目だ。「昨年までは全般的にハイテクなスニーカーが人気でしたが、そこから一気にシンプルでベーシックなものへと気分が流れ始めた。春夏に大ブームがくるデニムとも相性がいいです」。

 新作「スーパースター 80s ヴィンテージ デラックス」はレザーが少し生成っぽいあたり、トレンド感があって取り入れやすいなと思う。多くのハイブランドが提案しているベージュ系のスタイル、あるいは全身デニムの着こなしにも必ず合う。金ベロもいい。単純にデザインとしてかっこいい。

「ワントーンのスタイルに今最もハマるシューズ」
濱中鮎子/「レイ ビームス」ディレクター

PROFILE:明治大学卒業後、ビームスに入社。PR 部門を経て、2013年にウィメンズレーベルであるレイ ビームスのディレクターに就任。日々国内外を飛び回り、オリジナルアイテムの企画、ディレクションも行う。

 普段から足元はスニーカー派。最近、10年前に購入した「スーパースター」を引っ張り出し、再び履き始めた。「自分の気分が一周して、今まさに『スーパースター』に戻ってきた感じ。もともとローテクなスニーカーが好きで、カジュアルなスタイルに取り入れてきましたが、今はさらにドレスやスカートなど、キレイな服と合わせて履きたい気分。素材がレザーなので、タイツとの相性もいい。脚がキレイに見えるローカット具合も好きです」。ストリートファッションを打ち出すレイ ビームスとしても、スニーカーは欠かせないアイテムだ。「一番注目しているのは東京のストリート感。今、ドメスティックブランドに勢いがあり、彼らが提案するクリーンなストリートファッションに、今ならシンプルな『スーパースター』がぴったりハマる。さらにローファーやヒールに代わる選択肢としてもアリだから、『スーパースター』はすごくファッションだなと改めて思います」。

 新作「スーパースター 80s ヴィンテージ デラックス」はヨーロッパのヴィンテージを思わせるレザーのトーンが絶妙で、スニーカーが苦手な女性でもエントリーしやすいはず。今年の春夏ファッションはいつもより色柄が少なくモノトーン基調なので、足元もシンプルなカラーリングでトーンを合わせたコーディネイトを。

「質実剛健なオールラウンダーが今こそトレンドのキーアイテムに」
渡邊敦男/「プロディズム」編集長

PROFILE:大学卒業後、シップスの販売員を経てEATer に入社。「アサヤン」「ヒュージ」などを手掛ける。2013年、全編にわたりプロダクトを主役に打ち出す新メンズファッション誌「プロディズム」を創刊。現在はブランドのカタログや広告制作にも携わる。

 「ウンチクを知らなくても、ぱっと見ていいねとほとんどの人が感じるであろう、いいプロダクトの代表例。これ以上出てこないくらいオリジナルな形が完成されていて、そのままで勝負している。改めてかっこいい靴だなと思います」。学生だった80年代後半は、通学用の革靴としてブラックのスーパースターを愛用。遊ぶ時にも履き回した。「当時、オールレザーのスニーカーといえば、他にスパイクしかなかった。『スーパースター』も相当丈夫だけど、柔らかさがあって履き心地がいい。デイリーユースの革靴というポジションです」。好きなスタイルの基本は、シャツにジーンズ、スニーカー。その定義は昔から変わらない。「僕たちの世代でいうと、今ならスラックスっぽいパンツにすっきりと『スーパースター』を合わせるのもいい。ポイントは、常にキレイに履くことかな。家を出る前にちょっと磨いて光らせたい。余計な先入観なしに楽しめたら、必然的にトレンドのキーアイテムになってくると思います」。

 新作「スーパースター 80s ヴィンテージ デラックス」は"ヴィンテージ"という名前がついていますが、フランスメードのようなレザーの色味には、むしろ今っぽさを感じる。白?ベージュトーンの服に合わせたら、一番トレンド感が出そう。普通に履く分には、誰でも分け隔てなく楽しめる。女子がどう履くのか興味津々です。

■アディダス オリジナルス「スーパースター 80s ヴィンテージ デラックス」
価格:1万6000円
サイズ:22.0〜30.0cm
カラー展開:ホワイト×ブラック、ネイビー、グリーン、レッド
URL:http://adidas.jp/lookbook/originals/

【関連記事】
アディダス オリジナルス新作「スーパースター 80s ヴィンテージ デラックス」ディテールに着目
アディダス「スーパースター」が生誕45周年、バスケットボールシューズからストリートウエアの定番になった歴史を振り返る
アディダス大定番の新作、「スーパースター 80s ヴィンテージ デラックス」発売

アディダスがフランス製の「スーパースター」を復刻
スニーカーがキャンバスに!? 「アディダス オリジナルス」からオールホワイトの新作発売
アディダス「スーパースター」のコラボシリーズから新作、第2弾は「ネイバーフッド」と「ユニオン」

最新号紹介

WWDJAPAN Weekly

原宿・新時代 ファッション&カルチャーをつなぐ人たち【WWDJAPAN BEAUTY付録:中価格帯コスメ攻略法】

「WWDJAPAN」4月22日号の特集は「原宿・新時代」です。ファッションの街・原宿が転換期を迎えています。訪日客が急回復し、裏通りまで人であふれるようになりました。新しい店舗も次々にオープンし、4月17日には神宮前交差点に大型商業施設「ハラカド」が開業しました。目まぐるしく更新され、世界への発信力を高める原宿。この街の担い手たちは、時代の変化をどう読み取り、何をしようとしているのか。この特集では…

詳細/購入はこちら

CONNECT WITH US モーニングダイジェスト
最新の業界ニュースを毎朝解説

前日のダイジェスト、読むべき業界ニュースを記者が選定し、解説を添えて毎朝お届けします(月曜〜金曜の平日配信、祝日・年末年始を除く)。 記事のアクセスランキングや週刊誌「WWDJAPAN Weekly」最新号も確認できます。

@icloud.com/@me.com/@mac.com 以外のアドレスでご登録ください。 ご登録いただくと弊社のプライバシーポリシーに同意したことになります。

メルマガ会員の登録が完了しました。