
あぶらとり紙で知られる京都発のよーじやが、60年ぶりにロゴマークを刷新する。長年ブランドの“顔”として製品に登場し、創業120周年企画の一環で昨年1月に“よじこ”と命名された女性はコーポレートキャラクターに“転身”。これまでは手鏡に映る顔のみの登場だったがイラストレーターの坂崎千春氏により現代風に生まれ変わり、全身姿で活動の場を広げていく。
「おみやげの店」から「おなじみの店」へ
創業120年のリブランディング
よーじやは1904年に國枝商店として創業。当初の主力製品のひとつが楊枝だったことから地元京都では「ようじやさん」と呼ばれ、それが屋号になった。長年地元客から愛される店だったが1990年代のあぶらとり紙ブームでその知名度が全国区となり、あぶらとり紙はみやげ物の定番になるなど観光客が増加。反面、地元客は足が遠のいていった。
近年の京都は訪日客が増加しており日本人が気軽に訪れられる場所とは言い難くなっているほか、京都で暮らす人々の生活にも影響をおよぼしている。「京都みやげの定番であるよーじやが、今までどおりの商いを続けることは果たして京都のためになるのか、葛藤の日々が続いた。育ててもらった京都に貢献する。住む人も訪れる人もみんなが喜ぶ京都にする。それこそが、よーじやの代表としてやるべきことだと考えるようになった」と國枝昂よーじやグループ代表取締役。これまで培ったよーじやブランドを地元客の身近な存在に戻しつつ、本業以外でも京都に貢献するという思いを込めて今回のリブランディングに至った。
シンプル&現代風の新ロゴと
アクティブに生まれ変わった“よじこ”の姿
新たなブランドロゴは手鏡に映る女性“よじこ”の像をシルエット化したデザインに、柔らかなフォントで「よーじや」と「KYOTO」の文字を配した。1965年に誕生した旧デザインは引き続き、あぶらとり紙をはじめとした製品や店頭などで活用していく。
コーポレートキャラクターの“よじこ”は、「外出もしたいし京都のことをもっと知りたい」というアクティブな思いを秘め手鏡から抜け出したという設定で、ワンピース姿の全身姿をデザインした。「みんなが喜ぶ京都にする」というグループの目標を体現するため、今後はキャラクターグッズの販売や販促物、SNSなどで活動していく。
リブランディング記念で“よじこ”グッズを発売

今回のリブランディングを記念し、3月27日に“よじこ”をデザインしたグッズ16点を祇園本店、四条河原町店やオンラインショップ、期間限定ショップなどで発売する。アイテムはクリアファイルやエコバッグ、ネックストラップ、ステッカー、マスキングテープ、ボールペン、クリアボトルなどで、価格は220〜1650
円。