飲食経営の某業界誌に2年勤めていた中で、ファッション&ビューティ業界出身の飲食オーナーの考え方って面白い!と思っていたことから端を発したこの企画。美的感覚やバランス感覚はもちろん、付加価値のつけ方、店の作り方など、固定観念にとらわれずに飲食業界で活躍する3人に話を聞いてきました。(この記事は「WWDJAPAN」2025年3月10日号からの抜粋で、無料会員登録で最後まで読めます。会員でない方は下の「0円」のボタンを押してください)
都内繁盛飲食店 6店のオーナー
(元 メンズ・ウィメンズアパレルの企画製造)
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23歳:大学を卒業後、ヨーロッパなどを旅する
24歳:デザイン事務所のD&DEPARTMENTに入社
26歳:プリント製造会社へ。企画、営業、製造全てに関わる
29歳:当時一世を風靡したデザイナーズブランドへ。コレクションの制作に携わる
32歳:アパレル企画会社へ。3人ほどの会社で企画から製造まで全てに関わる。土曜日にうどん居酒屋「讃岐うどん愛」で間借り営業をするようになる
35歳:「讃岐うどん愛」を引き継ぐ形で独立→現在
「あなたがやれば?」からうどん屋店主へ
Q:飲食業界に入ったきっかけは?
A:アパレル勤務時代から、常連だったうどん屋兼居酒屋で土曜日に間借り営業していました。3年ほど経過したころに、愛ちゃん(うどん屋の女将)から「もうあなたがやれば?」と言われました。正直飲食をやる気はなかったので、踏ん切りがつかずに半年ほど悩んでいて。アパレル時代からの飲み仲間である「バウフウ(BOWWOW)」の権守くんと「エンダースキーマ(HENDER SCHEME)」の柏崎くんに相談したら、「お前はもうアパレルじゃないと思う」とはっきり言われました(笑)。アパレルの消費活動に辟易していたこともあり、うどん屋を引き取る形で独立しました。
Q:不安はなかった?
A:「うどん愛」は15席ですが、初日に100人きて並んだんです。その時、「これは大丈夫。成功する」と思いました。
Q:ファッション業界出身ならではのこだわりは?
A:ご飯よりもカルチャーを売ることを意識しています。もちろん飲食店なのでご飯がおいしいことが前提ですが、音楽イベントを定期的に開催するなどで料理を提供した、その先の提案を大切にしています。例えば、5月に三軒茶屋の一軒家で新店をオープンしますが、まだ業態は決めていません。料理ではなく空間ありきの店作りはデザインやファッションの仕事を経験した自分ならではかもしれません。
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