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ブランドマネジャーに聞く「ワコール」リブランディングの道【後編】 「消耗品ではなく愛用品としての下着を届ける」

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PROFILE: 坪内有/ワコールブランドマネジャー兼商品本部ワコール・ウイング商品統括部ワコールブランド商品部

坪内有/ワコールブランドマネジャー兼商品本部ワコール・ウイング商品統括部ワコールブランド商品部
PROFILE: 大学卒業後ワコール入社。ウエルネス事業部にて営業を担当した後、ワコールスイム・ワコールカルソンのMDを担当。2016年から「ワコール」ブランドにてボトムスのMD、19年商品営業チームの課長に就任。23年5月から「ワコール」ブランド・リブランディングプロジェクトのリーダーを務め、24年から現職 PHOTO:KOHEI KANNO

ワコールは業績不振を受け、昨年、抜本的な構造改革をスタートした。その大きな軸となるのが、2024年秋冬に実施した基幹ブランド「ワコール(WACOAL)」のリブランディングだ。今回のリブランディングでは、“ワコール コレクション”“ワコール ベーシック”“ワコール プレミアム”という3つの商品群に再編成し、品番も絞り込んだ。前編に引き続き、リブランディングを率いた坪内有ワコールブランドマネージャーに、リブランディングの成果やそれにより目指すものについて聞いた。

売上高は計画以上、リブランディングで見えてきた課題

WWD:リブランディングで一番変わったことは?

坪内:店頭のビューティーアドバイザー(以下、BA)は、リブランディングに対する不安もあったようだ。ところが、お客さまの買い周りが増えたという声が多い。滞留時間が長くなったし、会話も増えた。以前は、自分の好きなブランドだけを見る人が多かったが、ブランドの壁を無くしたことで、新たなブランドや商品の発見につながり、以前とは異なるテイストの商品を選ぶ人も出てきた。その成果もあり、9月の売上高は計画比102%だった。リブランディングのタイミングで改装した大丸東京店などは顕著に伸びている。

WWD:ブランド数や品番が減り、オペレーションや効率も改善された?

坪内:今まではブランド別に売り場構成をしていたので、同じような商品が並んでいたという部分があった。品数は減ったが、売り上げが計画を越えた結果を見れば、無駄がなくなったと言える。品番を集約しつつも、必要に応じてサイズ展開を増やしたりバリエーションを増やしたりして奥行きを持たせている。

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