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コメ兵、表参道にビンテージ業態1号店 希少品を集めて訪日客シェア8割に

ブランド品リユース大手のコメ兵(名古屋市、石原卓児社長)は、20年以上前に製造された商品を主に販売する新業態「コメヒョウ ビンテージ トウキョウ(KOMEHYO VINTAGE TOKYO)」を東京・表参道に30日に開く。売上高に占める訪日客の割合を8割と想定し、ラグジュアリーブランドの希少性のある中古品を集める。売り場面積167平方メートルとコンパクトながら売上高7億円を計画する。

表参道から一本入った場所に地上1階・地下1階の2フロアで運営する。店内には「シャネル」「エルメス」「ルイ・ヴィトン」などのバッグが棚いっぱいに並ぶ。既存のコメ兵の店舗が百貨店のように間隔を空けて商品を陳列しているのに対し、同店はあえて所狭しと詰め込む陳列にすることで、宝探しのようなショッピング体験を演出する。

扱う商品は1980年代から2000年代前半に販売されたものが多い。中心価格は「シャネル」のチェーンバッグ(ハンドバッグ)で60万〜80万円、「エルメス」の“バーキン”や“ケリー”で200万円前後となる。バッグを中心にアパレル、ジュエリー、アクセサリーなどを扱い、店頭に並ぶ商品の総額は約3億円に達する。

通常のコメ兵では消費者から買い取った商品を販売しているが、同店は主に法人オークションから仕入れる。客の好みを知る店舗スタッフが、狙いを定めた商品を法人オークションから仕入れることでMDの精度を高める。同店は販売に特化し、買い取りコーナーは設けない。

8割を見込む訪日客の中でも「特に米国のお客さまが中心になる」(小野瀬健祐店長)。一般的に訪日客の消費額は中国人客が圧倒的なシェアになるが、コメ兵の旗艦店の渋谷店で一部ビンテージ品を扱ったところ、「米国人客のシェアが一番になる月も多かった」(同)からだ。西海岸のセレブやインフルエンサーが発端となって、1980〜90年年代のブランドバッグの人気が高まっており、SNSを通じて日本に良品が多いことが広まっているという。

近年、表参道にはブランド品のリユース店舗の出店が相次ぎ、銀座と並ぶ激戦区になっている。東日本エリア営業部の田島靖啓氏は「希少な商品を求めるお客さまが国内外からたくさん集まる。コメ兵のビンテージを訴求するのに最適の立地」と出店の狙いを説明する。

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