サステナビリティ
連載 エディターズレター:SUSTAINABILITY 第14回

福田稔氏の「2040年アパレルの未来」に見る敏腕コンサルの語り口

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コンサルタントの福田稔A.T.カーニー シニアパートナーの新著「2040年アパレルの未来」はアパレル関係者必読です。2019年に発行した「2030年アパレルの未来」は7刷のベストセラーとなり、本著はいわばその続編。福田さんは昨年、ローランド・ベルガーからA.T.カーニーへ移籍しました。その理由についてA.T.カーニーが「循環・再生型モデルに力を入れているところに共感をしたから」と話しているように、新刊の大きなテーマは「成長なき世界で創る、持続可能な循環型・再生型ビジネス」です。

各章のタイトルだけを挙げると、第1章「世界のアパレルを激変させたあまりに大きな3つの変化」、第2章「アパレル業界を大きく揺るがすサステナビリティ問題の本質」、第3章「2040年に向けて予想される大きな8つの事業環境変化とは?」、第4章「アパレル業界の変革に必要な6つのイノベーション」、第5章「日本のアパレル/ライフスタイル領域の企業は、いま何をすべきか」です。読後の感想は「サステナビリティを取り巻く現状をわかりやすく、簡潔にまとめてくれてありがとうございます!」です。目次に並ぶ言葉は最近気になっているものばかり。点の関心をつないで面にして見せてくれるような一冊です。

本の内容の骨子はこちらの記事から、どうぞ。

話の組み立て方から学ぶこと

福田さんとは、省庁主催の会議などでときどきご一緒するのですが、その発言中に私が密かに学んでいるのは話の中身に加えて、話の組み立て方です。ディスカッションの内容は例えば「これからのファッションを考える研究会」や「繊維製品における資源循環システム」など壮大なケースが多く、ともすると議論は方々に散らかります。というか、私は散らかせがちです。異業種の方が同席していると一層、「そんなことを言っても業界の現実は」など議論にブレーキをかけてしまうこともあります。

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