ファッション

韓国発「マーティン キム」日本上陸に行列100人 デザイン室長“日本はファッションの先進国”

韓国発のファッションブランド「マーティンキム(MATIN KIM)」は、10月29日までの期間、渋谷パルコの3階でポップアップを開催している。ポップアップに先駆けて日本公式オンラインサイトもローンチしており、今後は国内の市場への展開を強化していく。運営とマーケティングはMXN ジャパンが代行する。同ブランドが国外の市場に本格的にアプローチするのは日本が初めてとなる。

入場規制で100人が並ぶ
1万円台のウオレットが人気

「マーティンキム」のポップアップは、渋谷パルコ3階のヌビアン(NUBIAN)前のスペースで開催中だ。初日の10月18日、開店してまもなく入場規制により100人ほどの並びができた。「よく売れているのは、シグネチャーのウオレット(1万1300円)やクロップトップTシャツ(5000円)など」と担当者。

デザイン室長が語る「マーティンキム」
「ミニマルでも裏切りのあるアイデアを」

日本上陸という新しい門出を祝して来日した、キム・ウビン(Kim Woobin)「マーティンキム」デザイン室長に話を聞いた。

同ブランドは、2018年にデビュー。自由なスタイルをミニマルなデザインで表現しており、韓国の若者を中心に人気を集めている。展開はウィメンズがメーンだが、メンズにも愛用者が少なくない。価格帯はジャケットやジャンパーが25〜35万ウォン台(約2万7500〜3万8500円)、Tシャツが4〜20万ウォン台(約4400〜2万2000円)、ドレスが15〜25万ウォン台(約1万6500〜2万7500円)、パンツが10〜25万ウォン台(約1万1000〜2万7500円)、バッグが4〜25万ウォン台(約4400〜2万7500円)など。

「私たちはデザインにおいて要素を盛り込みすぎず、ナチュラルであることを重視している。それでも、想像を裏切るようなアイデアをどこかに入れ込む。少しの工夫であっても、ブランドのファンは気づいてくれている」。

当初はオンラインストアとSNSのみで運営し、トレンドに敏感なファンを着実に取り込んでいった。「消費者から届いた意見を積極的に取り入れ、一方通行にならないコミュニケーションを心掛けた」。エッジを効かせたデザインのブーツや小物から、徐々に人気に火がついたという。

21年には、韓国のファッションプラットフォームである専門投資会社、ハゴ ハウスの投資を受け、オフライン領域にも拡大。現在、新世界百貨店などの韓国を代表する百貨店のほか、最先端のファッショントレンドを発信するスポット、聖水洞に構えた旗艦店などで取り扱っている。これまでに、「リーバイス(LEVI'S)」や「アシックス(ASICS)」などのブランドとのコラボレーション商品もリリースした。

SNSを通して多くのファンが生まれたが、初めて進出する国外の市場には日本を選んだ。「韓国カルチャーのブームもあり、パンデミック以降、両国の距離が近づいた。聖水洞の旗艦店にも多くの日本のファンが訪れるように。この光景を見て、もっと日本のファンとの接点を増やしたいと思った」。

日本では今後、公式オンラインショップのほか、不定期のポップアップストアを通して消費者にアプローチする。「ブランドを愛してくれるファンは、日本も韓国も大きな違いはない。ブランドのそのままのトレンドを見せたい。一方で日本はファッションにおいて、先進国でもある。今後は日本限定アイテムやキャンペーンのローンチも検討中だ。メンズサイズの拡張を望む声にも、ぜひ応えたいと思っている」。

■「マーティンキム」ポップアップ
会期:〜10月29日
場所:渋谷パルコ 3階ポップアップ会場
住所:東京都渋谷区宇田川町15-1

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