ビューティ

伊勢丹新宿本店の化粧品売り場、プレステージ人気が一段の高まりを見せる【特別無料公開ビジネスリポート2023年上半期】

伊勢丹新宿本店の化粧品売り場は、百貨店ならではの接客体験を求める客で活気づいている。2023年下半期はMDの検証含め、1階の一部エリアで改装を実施。さらなる盛り上がりに期待がかかる。入月雅子・三越伊勢丹第2MDグループ新宿化粧品商品部化粧品バイヤー中尾絵莉・同化粧品バイヤーに23年上半期の商況を聞いた。(この記事は「WWDJAPAN」8月28日号付録「ビジネスリポート2023年上半期」と関連した特別無料公開記事です)

伊勢丹新宿本店本館1・2階化粧品売り場の1~6月の売上高は前年同期比約35%増と好調に推移した。全ブランドが前年を上回り、日本人客の売り上げは同30%増を記録した。5月に新型コロナウイルスが5類感染症に移行してからマスクを外した来店客が増加。化粧品需要が高まり、メイクアップカテゴリーは2ケタ増だった。特にベースメイクとチークが動いた。

中尾絵莉・三越伊勢丹第2MDグループ新宿化粧品商品部化粧品バイヤーは「ベースメイクは季節関心や肌悩みに合わせて買い替えたいというニーズが高かった。そういったお客さまにプラスしてチークを提案する美容部員も多く、売り上げにつながった」と話す。その中で「クレ・ド・ポー ボーテ」の化粧下地が若年層からの人気も高く、売り上げに寄与。クッションファンデーションもインフルエンサーのSNS投稿が話題になり、20~30代の購入が増えている。若年層も高価格帯の商品を選ぶ傾向にあり「百貨店に行くからには“よりいいもの”を買いたいという欲求が強い。

スキンケアも同様に高価格帯の美容液やクリームが伸びている。1万円を超えても気にしないお客さまも多い(中尾バイヤー)と分析する。3月に実施したメイクの祭典「イセタンメイクアップパーティ」では「メイクをすることの楽しさ」を訴求し、盛り上がりを見せた。約30ブランドを用意したところ「ルナソル」「カネボウ」「ジルスチュアート ビューティ」が高伸長率をマークした。年内にブランドが終了する「アンプリチュード」も駆け込み需要で売りげを押し上げた。

スキンケアでは「SK-II」が売れ筋だ。インバウンド需要も目立つが、日本人客と共に支持されている。入月雅子・三越伊勢丹第2MDグループ新宿化粧品商品部化粧品バイヤーは、「露出が多いプレステージラインの打ち出しが顧客に響き、ベーシックなアイテムと共に関心が高い。『SK-II』はこの5年、インバウンドや若年層の新規客の獲得に集中投資していたが、ここ最近はターゲットを広げ、高年齢層や外商のお客さまに向けた取り組みを推進している。コミュニケーションの手段が変わり、各世代の購入率が高まっている」という。

このほか、フレグランスカテゴリーは継続して伸長し、着実に客層の幅を広げている。コロナ禍では、ホームフレグランスが人気だったが、直近では香水への関心が高い。突出して「ディプティック」が好調を維持している。

インバウンド需要は、「コロナ禍前はお土産にするなど目的買いが多かった。直近では、カウンセリングを受け、自分に合うものを試してから買いたいという傾向がある」(中尾バイヤー)と購買行動が変化している。「クレ・ド・ポー ボーテ」と「SK-II」が群を抜いて支持を集めているが、「エレガンス」のフェイスパウダー“ラ プードル”も継続してヒットしている。入月バイヤーは、「インバウンドのオペレーション含め、日本人のお客さまの接客スペースが確保できるように2019年に化粧品売り場を2層化する大規模な改装を実施した。直後にコロナ禍になったためようやく今、効果検証ができるタームに入った。今後もお客さまがスムーズに購入できるように見直していく」と話す。

フレグランスの売り場を拡大

8月以降は、1階の化粧品売り場の一部をリニューアルする。ザ・ステージの奥で国内4ブランドを展開していたエリアとパーキング側の入り口付近で3ブランドを展開していたエリアを改装。ここ数年のフレグランスカテゴリーの好調を受け、フレグランスショップを集積する。「ディオール」のフレグランスコレクション“メゾン・クリスチャン ディオール”を取り扱うショップをはじめ、「クリード」「ルラボ」を新設し、「ディプティック」を同エリアに移設する。

日本撤退に伴い8月27日にクローズする「トゥーフェイスド」の場所は、月単位で変わるプロモーションスペースを設け8月末に運用を開始する。10月には11回目を迎える年に一度の香りの祭典「サロンドパルファン」の開催を控える。


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「ビジネスリポート」は定期購読者限定の特別付録で、年2回発行しています。8月28日に発行した2023年上半期版では、今回紹介した「プラダ」「ミュウミュウ」以外の特選や宝飾の好・不調ブランドや、訪日客急増による百貨店の購買行動の変化などを詳報しています。ほか、ルミネ新宿、ラゾーナ川崎、渋谷109、「ゾゾタウン」、古着などリアルクローズマーケットの好調ブランドやヒットアイテム、全国百貨店の化粧品フロアの商況など、半年分の情報を詰め込んだデータブックとしてお届け。コロナ禍だった22年下半期版と異なる傾向が明確で、非常に読み応えのある内容になっています。
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