ファッション

「イッセイ ミヤケ」2015年春夏パリ 雲をテーマにふわっとまとうコレクション

 2014-15年秋冬シーズンに“360度プリーツ”という画期的な素材を発表したコレクションから半年。このプリーツを進化させるのではなく、もう一度3Dスチームストレッチという根底の技術に立ち返り、全く別の織り方を探求。細かいスクエアの凹凸がある新しいストレッチ素材を開発した。

この素材で、“360度プリーツ”よりもなめらかに、そして女性の体のラインにフィットするウエアを実現した。ファーストルックの白いふわふわしたシルエットのドレスは、プリーツのように直線的ではなく、360度プリーツのようにダイナミックな曲線でもない。モデルの体をやさしく包む雲のようだ。白から始まったコレクションはベージュ、ミントグリーン、レモンイエローと色を変え、スクエアの凹凸の大きさも変えて、ニット素材のトップス、ショートパンツ、ジャケット、ストールなど、さまざまなアイテムを提案。布帛のドレスやボトムスなどと合わせることで、コーディネートの幅を示した。

 「素材をふわっと縮めて、体に雲をまとうイメージを体現したかった」とデザイナーの宮前義之はバックステージのインタビューでこう答える。「雲や風など、軽やかなものをまとう感じ。理屈じゃなくてそういう気分。僕たちの仕事を軽やかに見せたいという思いもあった。だから、素材をわかりやすく説明するビデオも今回は制作した」。3Dスチームストレッチの開発は「女性の体に沿う素材をつくりたい」という宮前の思いからスタートした。その結果、ニットでもプリーツでもないストレッチ素材の開発に成功した。「この開発には3年以上かかっているけれど、ようやく自分たちのスタンダードな素材ができそうだ。前回は線のアプローチだったけれど、面で何かできないかと考え始めた。開発が思ったよりも早く進んだので、半年でできるかどうか確証がなかったが、今シーズンに向けて、つっ走ってきた。なかなか思ったように素材が縮まなくて、織る順番をいろいろ試し、何度もやり直した。見た目はダイナミックなフォルムではないが、ダーツもとらないし、縫うところも1ヵ所しかない。本当に新しい素材」。帽子が印象的なコレクションだったが、「頭の上に風をはらむというイメージ。軽さをより表現するためにも帽子は必要だった。シューズもシンプルだけど、履くとスニーカーのように心地よい」。

前シーズンの評価が高かったため、今季はさらに大きなプレッシャーがかかっていたはずだが、それを力に変え、前作を超える革新的なコレクションだった。

ISSEY MIYAKE x コレクションの記事

関連タグの最新記事

最新号紹介

WWDJAPAN Weekly

色で着崩すクラシック 2026-27年秋冬ウィメンズリアルトレンド特集【WWDBEAUTY付録:2026年上半期ベストコスメ発表】

「WWDJAPAN」6月22日発売号は、「リアルトレンド」ウィメンズ編です。国内アパレルやセレクト各社の2026-27年秋冬の打ち出しを一挙に紹介。シーズンのトレンド傾向から「今っぽい」をかなえるスタイリング術までを読み解きます。今季のキーワードは、「クラシック」と「エレガンス」。多くのブランドが、端正なジャケットを主役にしたトラッドスタイルをベースに、独自の解釈を加えた提案に挑戦しています。また…

詳細/購入はこちら

CONNECT WITH US モーニングダイジェスト
最新の業界ニュースを毎朝解説

前日のダイジェスト、読むべき業界ニュースを記者が選定し、解説を添えて毎朝お届けします(月曜〜金曜の平日配信、祝日・年末年始を除く)。 記事のアクセスランキングや週刊誌「WWDJAPAN Weekly」最新号も確認できます。

ご登録いただくと弊社のプライバシーポリシーに同意したことになります。 This site is protected by reCAPTCHA and the Google Privacy Policy and Terms of Service apply.

メルマガ会員の登録が完了しました。