ファッション

日本の“ULハイキング”を黎明期からけん引 「グレートコッシーマウンテン」がザックの自作キットを販売する理由

有料会員限定記事

軽量な装備を追求する“ウルトラライト(UL)ハイキング”といった新しい登山カルチャーが広がり、登山人口の若返りが進んでいる。そんな中で、大手メーカーが作る製品では満足できない個人や小規模事業者が、文字通り自宅ガレージなどで立ち上げた中小ブランド“ガレージブランド”の存在感が増している。ここでは、日本のウルトラライトハイキングシーンの黎明期から活動するガレージブランド「グレートコッシーマウンテン(GREAT COSSY MOUNTAIN)」を紹介する。(この記事は「WWDJAPAN」5月8日号からの抜粋に加筆しています)

「グレートコッシーマウンテン」は、元々IT系会社員だったという大越智哉さんが手掛けている。「ブランド立ち上げや起業を目指して始めたわけではない。自分のために軽量のザックなどを自作するようになり、それをブログで紹介していたら『欲しい』と言われるようになった」ことで、2008年前後にECで販売を開始。それがブランドの始まりだ。

高校時代は山岳部に所属していたが、「そんなに山に対して情熱があったタイプではない」と大越さん。山岳部以降も登山は続けていたが、「あのころは“登山=中高年がするレジャー”といったイメージがあった」と振り返る。風向きが変わったのは2000年代に入ってから。「当時、『ODボックス』という大手アウトドア専門店でバイヤーをしていた土屋智哉さん(現『ハイカーズデポ』オーナー)が、“ウルトラライトハイキング”の方法論やギアを紹介するブログを書いていた。軽さを追求するその考え方が面白くて、自分でもギアをそろえようとしたが、欲しいギアは廃番になっていたり、ネットオークションで状態の悪いものが高額で売られていたり。それで徐々に、『自分でも作れるんじゃないか?』と考えるようになった」と言う。

この続きを読むには…
残り1075⽂字, 画像3枚
この記事は、有料会員限定記事です。
紙版を定期購読中の方も閲覧することができます。
定期購読についてはこちらからご確認ください。

関連タグの最新記事

最新号紹介

WWDJAPAN Weekly

Is AI GOOD?AIがもたらす「ゲームチェンジ」

「WWDJAPAN」12月1日号は、ファッション&ビューティ業界でいよいよ本格化する“AIゲームチェンジ“を総力特集しました。11月19日のグーグル「ジェミニ3.0」発表を契機に、生成AIは「便利なツール」から「産業の前提インフラ」へ変貌しつつあります。ファッション&ビューティ業界で浸透する生成AI及びAIの活用法とゲームチェンジに向けた取り組みを紹介しています。

詳細/購入はこちら

CONNECT WITH US モーニングダイジェスト
最新の業界ニュースを毎朝解説

前日のダイジェスト、読むべき業界ニュースを記者が選定し、解説を添えて毎朝お届けします(月曜〜金曜の平日配信、祝日・年末年始を除く)。 記事のアクセスランキングや週刊誌「WWDJAPAN Weekly」最新号も確認できます。

ご登録いただくと弊社のプライバシーポリシーに同意したことになります。 This site is protected by reCAPTCHA and the Google Privacy Policy and Terms of Service apply.

メルマガ会員の登録が完了しました。