ファッション

【サステナ隊長!向は先月何した?】新進ブランドとの出会い続々、「ダブレット」では“グリーンウォッシュ”Tシャツを注文

 こんにちは、WWDJAPAN編集統括サステナビリティ・ディレクターの向千鶴です。業界のサステナビリティ・シフトを推し進めるべく取材活動をする中、出会った魅力的な人や物をお届けする新連載をスタートします。2月の東京はまん防発令中かつ連日極寒。でもファッションを扱う人たちのハートは相変わらず熱かったです!

2月9日(水)
“グリーンウォッシュ”Tシャツを「ダブレット」でオーダー

 「ダブレット(DOUBLET)」はとにかく粋です。展示会にじっくり滞在して写真を撮りまくり、ユニークなアイデアに笑い転げ、個人オーダーをしました。尖ったナイフみたいな井野将之デザイナーは、こちらがサステナ観点から褒めると困惑した表情を浮かべるのでなるべく触れないようにしたいのですが言わずにいられない。素晴らしい!!新しいことに果敢でその過程も披露し価値に変えちゃうところ、そしてユーモアで包んだ鋭い風刺に脱帽です。

2月9日(水)
新しい出会いを探して展示会。「タナカ」へ

 NY在住のタナカサヨリさんが手がける「タナカ(TANAKA)」。「ヨウジヤマモト(YOHJI YAMAMOTO)」を経て「ユニクロ(UNIQLO)」のウィメンズデザインのチームリーダーも経験という、モードとリアルの両極端を知る経歴を聞くだけで期待値が高まります。カイハラと組んだ落ち綿を生かしたデニムなどサステナ視点の素材使いもポイントですが、何よりいいな、と思ったのはパターンへのこだわりです。5ポケットではなくスラックスのパターンを入れたデニムが面白い。ミリタリーなど古着の知識も豊富。過去に誰かが残した仕事へのリスペクトの上に未来を描く姿勢がすがすがしいわー。

2月9日(水)
通りすがりにTikTokスターと写真に収まる

 表参道を移動中、前方に漂う元気なオーラーに惹かれて近づいたらこのお3方でした。再会を祝して取りあえず記念撮影。この時に撮る側にいた凄腕マネージャーさんの事を私は信頼しており、彼が言うことは何であれまず立ち止まって聞きます。ので、去り際に「YAMATO(写真右)がSDGsを勉強したいから質問させて」の言葉も社交辞令でなくそのまま受け取りました。YAMATOさん、連絡待っています!

2月10日(木)
「CFCL」に見る勢いあるブランドの展示会の共通点

 勢いがあるブランドの展示会の共通点は2つ。①来場者が個人オーダーに忙しい、②会いたい人に会える、です。「CFCL」はまさにそう。試着室は常に使用中で、皆さん再生ポリエステルを使ったホールガーメントのワンピースなどを試着していました。仕事で来場した人が買い物をしたくなる。その熱量はそのまま、市場につながりますよね。そういう場では不思議と会いたい人に偶然会え、仕事の話も進んだりします。私は今回このお2人に会えて嬉しかった!「CFCL」は今月頭にパリコレに参加しました。お疲れ様でした!

2月10日(木)
コロネットの新オフィスの内装は森田恭通氏

 うわ!コロネットの「ランバン(LANVIN)」の展示会で最初に出た言葉これです。青山一丁目に移転したオフィスの扉を開けるとドカンと抜けた広いフロア。シルバーの壁、モザイク調の床で気分がアガります。デットストックアイテムのアップサイクルなどで知られるコペンハーゲン発「デザイナーズ リミックス(DESIGNERS REMIX )」もここに並びます。内装を手がけたのは森田恭通さんだそう。ファッションブランドをテーマにしたドラマや映画の撮影をするならこちらをオススメしたい。ファッション撮影も要相談だそうです。

2月10日(木)
伊藤忠本社隣で「着る」サステナを体験

 サステナブルな情報は新素材など新しいことが多いこともあり頭で理解しがち。だけど結局着てみないとね、ですよね。だからITOCHU SDGs STUDIOで開かれていた体験型展示「未来の試着室」の着眼点がおもしろいと思いました。たとえば「針葉樹由来のセルロース繊維」と言われてもピントこないけど、袖を通すと少なくとも「なるほど」と実感がわく。この日は空いていたので「黒で染め変える」「循環を着る」など全ブース体験しました。

2月16日(水)
ハイセンス×日本の産地の手仕事=「プリーク」

 一クセあって可愛いピアスやネックレスの展示会へ。名前は「プリーク(PREEK)」。淡水パールや天然石の個体差を生かしたデザインは一言で言うなら有機的。優しく、お守りのような存在感です。ここのがっこう出身のデザイナー、芦沢佳澄さんのセンスと日本の産地や職人の技術の掛け算がそれを可能にしています。芦沢さんはユナイテッドアローズの社員ですが、ブランドは不思議とインディペンデントな匂い。「プリーク」に限らず、コロナ下でデザイナーと日本産地の取り組みが増えていますが、それが力に変わりつつあることを実感しました。

2月16日(水)
マッシュHD×阪急うめだが大胆な仕掛け

 阪急うめだ本店4階の一等地にマッシュホールディングスがサステナビリティに配慮した売り場をどどんと260平方メートルオープンするとのことで取材へ。その詳細はこの記事の下にある関連記事からどうぞ!近藤社長はいつだってアツい方ですが環境問題に関する知識や危機感もものすごく高くアツい。本気度が伝わってきました。

2月17日(木)
カッコよすぎて溜息。俳優・松山ケンイチさんのもうひとつの顔

 新しくスタートした合同展示会「ニューエナジー(NEW ENERGY)」はエシカルやオーガニックを切り口にしたブランドが多く、盛り上がっていました。その中に、さらっと普通に出展したいのがなんと俳優の松山ケンイチさんのブランド「モミジ(MOMIJI)」。ハンターでもある松山さんは、害獣駆除で仕留められた動物の革を使ったライダースなどを展開しています。なぜここに至ったのか。命をどう考えるのか。その言葉は一つ一つがとても誠実で現実的で、重く。惚れます。

2月23日(水)
1反の紬を余すことなく使って洋服へ

 「アルルナータ(ARLNATA)」は、「エルメス(HERMES)」のウィメンズデザインチームで経験を積んだ寺西俊輔さんが立ち上げたブランドで、石川の牛首紬の反物を使ったアウターやニットアイテムなどをオーダーで作っています。客はまず紬を一反選び、それをジャケットに仕立てたり、余った反物をニットとつないでカーディガンにしたりします。「1反をどうやって使い切るか」を寺西さんのアドバスを受けながら考えるそう。面白いですね。お客さんの多くは周囲の人に「どうやって作ったか」を饒舌に語るそうです。わかります、その気持ち。産地の技術継承の一端を担えたようで嬉しくもなりますから。

2月25日(金)
かわいい「パトゥ」!の初の基幹店オープン

 フランスの「パトゥ(PATOU)」が初の旗艦店を表参道ヒルズにオープンしました。私はデザイナーのギョーム・アンリ(Guillaume Henry)が大好き。彼の考え方、生み出すデザイン、笑顔はファッション業界の宝です。建築家の小野寺匠吾さんが手がけた内装は「友達の家に来たみたいな気楽さで」との言葉通り、シンプルで居心地よし。リサイクルファブリックを使った什器が使われています。

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「WWDJAPAN」7月4日号は、10年以上に渡って続くロングラン企画の「2022年版 繊維商社特集」です。海外出張と重たいキャリーバック、トラブルシューティングなど体力と精神力が必要で、かつては男性が多かった商社ですが、今では女性も増えています。また、SDGsやサステナビリティなどの社会貢献や働く意義がより問われる中で、会社側の考え方や評価のKPIも徐々に変わりつつあります。

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