ファッション

EXILE NAOTOの「スタジオ セブン」7周年 ブランドとのコラボや有名デザイナーとの出会いを語る

 EXILEや三代目 J SOUL BROTHERSのパフォーマーを務めるNAOTOのファッションブランド「スタジオ セブン(STUDIO SEVEN)」が2022年に7周年を迎える。ブランド設立以来、彼らしい表現力とユニークな視点でファッションにアプローチし続けてきた。特にここ数年では「ジーユー(GU)」をはじめ、「ニューバランス(NEW BALANCE)」など大手ブランドとのコラボレーションも記憶に新しい。ダンサー、俳優、デザイナーといったあらゆる顔を持つ彼は、これまでどんな思いで洋服作りに挑んできたのか。7周年を前に「スタジオ セブン」の歩みを振り返る。

WWD:改めて、「スタジオ セブン」の名前の由来は?

NAOTO:まず、「R.Y.U.S.E.I.」がレコード大賞を受賞したときに、パフォーマンス用の衣装を僕が手掛けたのが服作りのきっかけでした。作るに当たり、何かグラフィックやワードを入れたくて、浮かんだのがメンバー7人の“セブン”。加えて、音楽や振り付けといったクリエイティブが生まれる場所はまさにスタジオでした。その2つの言葉を組み合わせて名付けました。

WWD:15年11月にブランドを立ち上げてからこれまでをどう振り返る?

NAOTO:やはりLDHという大きな母体があり、環境を整えてもらったからこそ続けてこられた。本当にたくさんのことがあり、チームで試行錯誤しながらここまでやってきました。でも、いまだに次の可能性を探しているし、「スタジオ セブン」の向かうべき道をチーム一丸となって常に模索し続けています。中でも3年前に実店舗をオープンできたことが大きかった。より自分の世界観を可視化できるようになったんです。うれしかった反面、もっと本気にならないといけないなと意識が強まりました。

WWD:やりがいを感じた瞬間や大変だったことは?

NAOTO:ブランドを立ち上げるきっかけとなったNIGO®️さんとの出会いが今でも一番の思い出ですね。10代のころから僕にとってNIGO®️さんはストリートのレジェンドで、憧れの存在でした。NIGO®️さんと親交を深める中で、さまざまな出会いがあり、洋服作りの楽しさを覚えていったんです。あとは「ジーユー」とのコラボレーションでしょうか。より多くの人たちに「スタジオ セブン」を知ってもらうきっかけになりました。

WWD:これまでさまざまブランドとのコラボを手掛けてきたが、コラボする相手の決め手は?

NAOTO:自分が愛用していたものや、憧れの感覚は大事にしています。例えば、「メゾン ミハラヤスヒロ」とコラボレーションするきっかけとなったトレッキングブーツは今でも愛用しています。僕が高校生のときは1万円以上の靴を買うなんてあまりなかったんですが、「メゾン ミハラヤスヒロ」の4万円以上のブーツがどうしても欲しくて、当時震えながら買いました。ずっとお気に入りで「元を取ろう」と履きつぶしましたね(笑)。

WWD:今の東京のファッションシーンをどう見ている?

NAOTO:少し前までラグジュアリーストリートやストリートモードがトレンドのスタイルでした。それが、いったんみんなに行き渡って、また新しい芽が生まれる直前、変革期が始まる前というイメージです。次のトレンドを生み出す“ネクスト・ヴァージル”のような存在をみんなが求めているように思えます。

WWD:NAOTOさん自身のファッションはどう変化した?

NAOTO:僕のファッション変遷はぐちゃぐちゃです(笑)。高校時代はよく代官山へ買い物に行きました。ハリウッド ランチ マーケット(HOLLYWOOD RANCH MARKET)やハイ!スタンダード(HIGH! STANDARD)、オクラ(OKURA)あたりに通いましたね。私服の高校で、金髪・ピアスOKの少し変わった学校だったんです。大学みたいな自由な校風だったので、生徒もファッション好きが多く、自由にファッションを楽しんでいました。そのころからダンスをするときにどんな服を着るかは意識していましたし、ファッションは自分のパフォーマーとしての人生に欠かせないピースだったと思います。

WWD:パフォーマーとしての視点は服作りにどう影響している?

NAOTO:「スタジオ セブン」のアイテムは間違いなくパフォーマンスありきです。どういう服で踊りたいか、どういう服だったら自信を持ってステージに立てるのかを考えます。ファッションは、自分がかっこいい表現をするための欠かせないポイントですね。

衣食住の全てに興味がある。ハマっている食べ物はうなぎ

WWD:普段の生活の中で、カルチャーに対してどのようにアンテナを張っている?

NAOTO:今は洋服だけでなく、衣食住の全てに興味があります。最近はとにかく食べ歩きが楽しみ。インテリアや建築に関しては、家具に触れたり、出来上がるまでの背景を本で読んだり、写真を撮ったりと自分の目で見て体験することを大切にしています。

WWD:最近ハマっている食べ物は?

NAOTO:ピンポイントですけど……うなぎです。うなぎって実はめちゃくちゃ深い食材なんですよ。全国各地のうなぎ屋さんに行くと、本当にうなぎ愛に満ちたヘンタイなお店がたくさんあるんです(笑)。そういう方々からさまざまなエピソードを聞き回っています。まだまだ僕は“ウナギスト入門”くらいです。ちなみに僕は断然パリパリな関西派。でもこれは難しいところで、関西と関東のいいとこ取りをしているうなぎ屋さんもある。皮はパリパリなのに、中身はふわふわトロトロ。関西派と自負はしていますが、本当は一概に関西と関東では分けられない。とにかく奥が深いんです!

WWD:“ウナギスト入門”……なるほど。では自身のYouTubeチャンネル「オネストTV」ではキャンプをしている姿も見かけるが、キャンプも好き?

NAOTO:僕はシティーボーイっぽいイメージを持たれているかもしれないですけど、めちゃくちゃ外や自然が好き。今年になって、テント泊もデビューしました。「スタジオ セブン」の21年秋冬シーズンも“アウトドア”がテーマです。自分流のアウトドアスタイルを見つけることも楽しいし、「そんな格好でキャンプする?」という思われるくらい、自由にファッションを楽しみながらキャンプできたらいいですよね。

次のジェネレーションの人たちにチャンスや夢を与えたい

WWD:メンバー内でおしゃれだなと思う人は?

NAOTO:やっぱり洋服がよく似合うのは(関口)メンディー。彼はどんな服を着ても自分のものにしてしまうんです。「スタジオ セブン」の服もメンディーだったら新しい着こなしを見せてくれるかもしれない。最近メンバーとは、ファッションよりもうまいお店の話が多いです(笑)。とにかくたくさん食べ歩きをするので、メンバーの中で食に関しては僕が圧倒的に詳しいはず。ほかのメンバーから「こんなお店ない?」とよく尋ねられます。EXILEのSHOKICHIもグルメ好きで詳しい。2人でよくどこに行ったとか、あのお店が良かったとか、情報交換しています。

WWD:7周年を迎える「スタジオ セブン」、そして自分自身はどのように進化していく?

NAOTO:LDHは若い子たちに夢とチャンスを与える場所で、みんながそれぞれLDHの思いをバトンとしてつなげてきた会社です。「スタジオ セブン」でも今後は次のジェネレーションの人たちにチャンスや夢を与えられるような活動をしたい。実は今までブランドとしてほかのメンバーと一緒に何かをやるのはあえて避けてきました。良い意味でも悪い意味でも僕のイメージが強いブランドなので、ちゃんと認知されるまでは一人でしっかり基盤を作りたかったから。それから7年間続けてきたので、今ならメンバーとの取り組みにチャレンジしてもいいのかなと思います。例えば、今僕が着ているトラックスーツは、普段から親交のあるGENERATIONS from EXILE TRIBEの佐野玲於と一緒に作りました。7周年で初めてほかのメンバーとのコラボレーションアイテムが実現できたんです。もし将来的に僕が踊れなくなったとしても、自分の経験や体験で得た知識、実績をみんなに伝えることを大切にしていきたいです。

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