ファッション

女性のお仕事着、ニュースタンダードの条件は? 百貨店婦人服フロアの健闘ブランドから探る

 「WWDジャパン」は2月22日号で、「2020年秋冬に売れたものは何だった?」という特集を掲載するとともに、定期購読者向けの別冊特典として、全国41の百貨店に商況をアンケート調査した「ビジネスリポート」を発行した(「ビジネスリポート」は単品での販売も実施中)。ここでは、特集と「ビジネスリポート」には収めきれなかった取材のこぼれネタを紹介する。

 近年の客離れに加え、コロナ禍で外出機会が減り、ますます苦戦を強いられている百貨店婦人服フロア。在宅ワークを中心に働き方も大きく変化する中、シンプル・ベーシックな、いわゆる「お仕事着」を提案してきたキャリアブランドの戦い方はどう変わったのか。ここでは健闘したキャリアブランドの売れ筋を紹介するとともに、新時代に必要とされる「お仕事着」のヒントを探る。

 「ビジネスリポート」では、昨シーズン(19-20年秋冬)と比較した、ブランド別の売上高伸長率ランキングを掲載した。調査方法としては、全国の百貨店の婦人服売り場に、昨シーズンと比較した売上高の伸長率順に1〜5位のブランドを挙げてもらい、それらを幣紙基準でポイント換算・合計して全体のランキングを算出した。

 結果、百貨店婦人服カテゴリーで3位にランクインしたのが「ボーダーズアットバルコニー(BORDERS AT BARCONY)」。パキッとした赤で、ダーツによるドレープが印象的なワンピース(5万6000円)、袖元にフリル付きのブラウス(3万9000円)、ストライプ柄の別布をドッキングしたパンツ(4万3000円)など、ベーシックでありながら目を引く要素を足し算したアイテムが人気だった。リモート会議での“映え”や少ない外出機会を前向きな気分で過ごしたい女性のマインドを如実に反映した結果といえるだろう。

 4位は「45R」。売れ筋のインドの良質なコットンを使用したシャツ地のドレス(4万円)は、着用者を選ばないビッグシルエットに加えて、家庭洗濯可能という手入れの楽チンさが受け入れられたようだ。「春夏ものの購入を控えていた顧客さまが、秋冬に購買意欲が上がった」(45R PRチーム担当者)との実感があり、8〜12月にかけては7月以前よりも来店客数の増加傾向が顕著に見られたという。

 5位「ダブルスタンダードクロージング(DOUBLE STANDARD CLOTHING)」の“メリルハイテンション裏起毛パンツ”(2万7000円)は、オフィスにも難なく溶け込む上品なシルエットと面構えでありながら、商品名の通りストレッチ性と裏起毛の温かさがあり、「自宅でも使いたいというニーズをとらえられた」(運営会社のFILM広報)。会社に出勤する女性のニーズも一定数ある中で、オフィスと自宅でシームレスに活用できるアイテムが人気のようだ。

最新号紹介

WWDJAPAN Weekly

2021年秋冬新色特集 目指すのは“自己肯定感”を育むメイク

「WWDJAPAN」7月26日号は「2021年秋冬の新色特集」です。従来のジェンダー規範にとらわれないトレンドはあったものの、ここ数シーズンはさらに自然体で、性別という区別を超えた「個性を生かした自分らしさ」を表現するビューティが支持を集めています。美容ジャーナリストの加藤智一さん監修のもと、より複雑化していく性属性や個性に対するブランドの取り組み、人気ブランドの「推しコスメ」を紹介します。

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