ビューティ

「THREE」20年秋メイクコレは“ワールド・シチズン”を表現 RIEディレクターがコロナやBLMで揺れるNYから発信

 「THREE」が2020年秋のメイクアップコレクションの発表会をオンラインで開催した。米・NY在住のRIE OMOTOグローバル・クリエイティブ・ディレクターと中継をつなぎ、コレクション内容だけでなく、さまざまに揺れるNYの現状も語った。

 冒頭でRIEディレクターは、「THREE」の齋藤未奈PRとの掛け合いで、「NYは第2フェーズに入りました。街のレストランは店内には入れないものの、外にテーブルを出していて、みんながお茶などを楽しんでいる姿が見られるようになりました」と切り出した。さらに「人種差別のプロテストが毎日近くの公園で行われています。静かにプロテストしているという感じ。公園に行くと、歴史を作り上げている瞬間なんだろうと感じます」。

 そう語るRIEディレクターの腕の中には、愛犬の姿が。NYの街では独立記念日を前に連日、花火が上がるという。「花火の音が嫌いで、抱っこしていないと怯えて吠えちゃうの」とRIEディレクター。ウィズ・コロナとBLMといった2つの大きな局面の最中に起こっているNYの現状を“映し出した”。これまでのような来日して語られることでは理解できない臨場感をオンラインがかなえた格好だ。

 混沌とした中で打ち出される20年秋のメイクアップコレクションは、コロナやBLM運動などが起こる前から考えられていたモノではあるが、まさに今の時代背景が反映されている。コレクションテーマは“ワールド・シチズン”。「生まれた国、生きてきた場所。今日まで出合った、風景。経験と感情。全てが“私”になり、全てが“あなた”になる。そして全てが一つの世界でつながる。地球人の一員であること。広い視野で地球を考えること」と説明。差別問題が大きなうねりとなっている中で、国や場所ではなく、全員が地球の一員であると思うことが重要だと響く。

 その思いを背景に、商品で気になったのが、リップだ。「真の女性像」をイメージしたという新色は、発色の中にわずかな“影色”を潜ませることで、落ち着きや洗練さを加え、本来の自分らしさに自信を与えたり、気持ちを支えたりするというカラー展開。マスクで見えない口元に、あえて自信をもたせられるカラーが乗ることで、いつもよりも背筋が伸びそうだ。グローリップの「デアリングリィデミュアリップスティック」(新3色、各3900円)は、コーラルヌードやネクターピーチ、サイレントローズが新色で加わる。マットリップの「デアリングリィディスティンクトリップスティック」(新3色、各3900円)は、レッドチェスナット、ヘーゼルココア、ダークカシスの3色が加わる。
 
 そのほか、「ディメンショナルビジョンアイパレットアリー」(全3種、各6500円)、「アートエクスプレッショニストマスカラ」(全3色、各4000円)などが登場。面白かったのは、まつげ専用のクレンジングバーム「アイラッシュケアアンドトリートメントリムーバー」(2800円)。マスカラを塗るようにバーム状のリムーバーを塗布することでウオータープルーフマスカラまでオフするという。これまで目元周りの肌までリムーバーで擦て肌を痛めていたことから、画期的なアイテムになりそうだ。

最新号紹介

WWDJAPAN Weekly

原宿・新時代 ファッション&カルチャーをつなぐ人たち【WWDJAPAN BEAUTY付録:中価格帯コスメ攻略法】

「WWDJAPAN」4月22日号の特集は「原宿・新時代」です。ファッションの街・原宿が転換期を迎えています。訪日客が急回復し、裏通りまで人であふれるようになりました。新しい店舗も次々にオープンし、4月17日には神宮前交差点に大型商業施設「ハラカド」が開業しました。目まぐるしく更新され、世界への発信力を高める原宿。この街の担い手たちは、時代の変化をどう読み取り、何をしようとしているのか。この特集では…

詳細/購入はこちら

CONNECT WITH US モーニングダイジェスト
最新の業界ニュースを毎朝解説

前日のダイジェスト、読むべき業界ニュースを記者が選定し、解説を添えて毎朝お届けします(月曜〜金曜の平日配信、祝日・年末年始を除く)。 記事のアクセスランキングや週刊誌「WWDJAPAN Weekly」最新号も確認できます。

@icloud.com/@me.com/@mac.com 以外のアドレスでご登録ください。 ご登録いただくと弊社のプライバシーポリシーに同意したことになります。

メルマガ会員の登録が完了しました。