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ワールドカップで“自分だけの意味”を背負う5人のフットボーラー

ワールドカップでは、各国26人の登録選手に与えられる背番号は「1」から「26」まで。クラブのように自由な背番号を選べるわけではなく、一度決まれば大会期間中に変更することもできない。それでも、その限られた数字の中から、自分にとって特別な意味を持つ番号を選ぶ選手たちがいる。名手たちの系譜に連なる「19」、家族への思いを宿す「21」、幼少期の憧れに由来する「18」、社会へのメッセージを託した「2」、そして人生の転機となった「7」。背負う数字は、単なる識別のためではなく、一人ひとりのアイデンティティーそのものなのだ。

スペイン代表「19」 ラミン・ヤマル

昨年より、スペインの名門バルセロナでエースナンバー「10」を受け継いだ19歳の神童ラミン・ヤマル(Lamine Yamal)。スペイン代表でも同じ番号を背負っているかと思いきや、今大会では「19」を着用している。代表の「10」は以前よりダニ・オルモ(Dani Olmo)が背負っており、ヤマルは若くして代表入りした当時16歳57日からなじみのある「19」を継続した形だ。

また、「19」はバルセロナにおいて特別な歴史を持つ。というのも、アルゼンチン代表リオネル・メッシ(Lionel Messi)を筆頭に、元オランダ代表パトリック・クライファート(Patrick Kluivert)や元アルゼンチン代表セルヒオ・アグエロ(Sergio Aguero)ら、数々の名手が背負ってきた由緒ある番号なのだ。そして、メッシは「30」でデビュー後、「19」を経て「10」を継承。一方のヤマルも、「41」と「27」を経た「19」の末に「10」を背負っており、奇しくもメッシと重なる道筋をたどっている。加えて、「19」はスペイン代表の一員として優勝に貢献した2024年の「UEFA欧州選手権(UEFA EURO)」でも着用しており、ヤマルと飛躍をともにしてきた特別な背番号だ。

オランダ代表「21」フレンキー・デ・ヨング

ヤマルと同じくバルセロナに所属するフレンキー・デ・ヨング(Frenkie de Jong)は、オランダの名門アヤックス・アムステルダムに所属していた2016年から、約10年にわたって「21」を背負い続けている。それはオランダ代表でも変わらない。

デ・ヨングが「21」を選んだ背景にあるのは、亡き祖父への思いだ。地元で70歳を超えても審判を務めた大のフットボール好きだった祖父は、デ・ヨングのキャリアを誰よりもサポートしていたのだが、彼が21歳の誕生日を迎えた日に亡くなってしまった。そして、亡き祖父の誕生日も21日だったことから、デ・ヨングは「21」を背負うようになり、今では彼のシンボリックな数字となっている。また、デ・ヨングと“21”には不思議な縁があり、その後に誕生した2人の子どもも、共に21日生まれだという。

日本代表「18」 上田綺世

ストライカーといえば背番号「9」が通例だが、日本が世界に誇る点取り屋の上田綺世は「18」を背負う。フットボールを始めるきっかけとなった父親が、社会人チームに所属していた頃、元ドイツ代表FWのユルゲン・クリンスマン(Jurgen Klinsmann)に倣い「18」を着用していたことから、上田も同じ番号に憧れを抱くようになったそうだ。

「18」への愛着は人一倍強く、法政大学在籍時やJリーグの鹿島アントラーズ時代にも着用し、日本代表では自ら希望する形で25年10月より背負うこととなった。なお、ルーツとなったクリンスマンは、本来は「9」を背負いたかったがすでに他選手が着用していたため、“9の2倍”という意味を込めて「18」を選んだという。

ノルウェー代表「2」 モアテン・トルスビー

1998年以来28年ぶりにW杯出場を果たし、史上初のベスト8進出を成し遂げたノルウェー代表。その中盤を支えたモアテン・トルスビー(Morten Thorsby)は、2021年より背番号「2」を一つのメッセージとして着用する選手だ。

トルスビーは、気候変動や環境保全に積極的に取り組む活動家としての顔を持ち、過去には欧州気候協定大使に任命されたことも。そして、背番号「2」を選んだのは、パリ協定が掲げる“世界の平均気温上昇を産業革命以前に比べて2℃より十分低く抑え、1.5℃に抑える努力を追求する”という目標を広く伝えるため。個人としても、スポーツを通じて気候変動への意識を高める非営利団体「ウィー プレイ グリーン(We Play Green)」を立ち上げているほか、私生活では自動車ではなく自転車での移動を心掛け、所有車をEVへと切り替えるなど、その思想はピッチの外でも一貫している。

ポルトガル代表「7」 クリスティアーノ・ロナウド

今大会で、史上初となる6大会連続得点(2006~2026年)という記録を樹立したポルトガル代表クリスティアーノ・ロナウド(Cristiano Ronaldo)。彼といえば、キャリアの大半で「7」を着用し、背番号を自らの代名詞にまで押し上げた人物だ。

きっかけは、18歳だった2003年。イングランドの名門マンチェスター・ユナイテッドへ加入した際、当時の監督アレックス・ファーガソン(Alex Ferguson)から、クラブの伝統ある背番号「7」を託されたため。以来、クラブと代表で20年以上にわたって「7」を背負い、今ではイニシャルと番号を組み合わせた“CR7”が愛称として定着しているだけでなく、自身が展開するブランドにもその名を冠している。

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