中華圏の旧正月である春節(今年は2月18〜23日)に合わせ、中華圏から多くの人が来日したニュースは連日、テレビでも放送された。百貨店の化粧品売り場も例外ではなく、カウンターには外国人が列をなし、その対応に追われた。インバウンド需要が大きい、銀座と新宿エリアの百貨店と資生堂に、その盛況ぶりについて聞いた。
三越銀座店化粧品売り場の2月18〜25日のインバウンド売り上げの前年比は、約10倍と大幅に伸長した。売り場全体でも174%となった。春節時期に、インバウンド対応のキットや買い上げ特典を行ったり、外国人から人気のブランドのイベントを行ったりしてアピール。イベントでは、入口イベントスペースで「アルビオン(ALBION)」のファンデーションイベントを行い、「資生堂」「クレ・ド・ポーボーテ(以下、CPB)」「SK-II」が、臨時特設コーナーを設置した。「為替の影響で安く購入できることや、また富裕層だけでなく若い層も含めより幅広い層が来日して、化粧品を買われている印象だ」(濵野祐子・三越銀座店 化粧品バイヤー)と述べる。好調だったブランドは、「アルビオン」「資生堂」「CPB」「SK-II」に加え、外資系も伸長した。 アイテムでは、引き続き化粧水を中心にスキ ンケアアイテムが好調だったという。
松屋銀座本店は、春節時期の化粧品売り場全体の売り上げが同150%となり、インバウンド需要が後押しし伸長した。同時期には、「SK-II」を始め、「資生堂」「CPB」が特設スペースで展開し、多くの外国人客で賑わった。「インバウンドで好調なのは、特設を作った3 ブランドの他、『シャネル(CHANEL)』『ディオール(DIOR)』『ドゥ・ラ・メール(DE LA MER)』など、 外資系ブランドも拡大している。アイテムでは、スキンケアが中心だが、洗顔料の人気が高まっている」(担当者)と述べる。
伊勢丹新宿本店の化粧品売り場は春節時期の全体売り上げが、同117%となった。インバウンド売り上げシェアは11%。「2月18日から、春の立ち上がりの『はなばな祭』に合わせ、『イセタンズ』を発刊したことで、日本人顧客の来店が増えインバウンドのシェア率が大幅に上がることはなかったが、外国人客の来店は開店から目立っていた。夕方以降には行列を作るブランドも多く見られ た」(入月雅子・伊勢丹新宿本店 化粧品バイヤー)と振り返る。「イセタンズ」では、中国語・英語に翻訳したバージョンも制作し、日本の最新ビューティ情報の発信や接客にも活用。「カタログを手に回遊している姿が 多く見られた」と述べた。国産・外資系ブランド問わず、通訳を増員したことも、売り上げに繋がったという。好調だったのは、アルビオン「薬用スキンコンディショナー エッセンシャル」、ポーラ「インナーロック IX」、 CPBの下地などが挙がった。
