「グッチ(GUCCI)」は2月上旬、HIPHOP/R&BアーティストグループXGのCOCONAを新たにグローバルブランドアンバサダーに起用した。
XGは先月日本でワールドツアーをスタートさせたばかりだが、COCONAはすでに世界を飛び回っている。COCONAは、「グッチ」の新アーティスティック・ディレクターに就任したデムナ(Demna)が手掛ける初のランウエイショーに出席するため、ミラノ・ファッション・ウイークを訪れた。会場では、同じくブランドアンバサダーを務めるアリーナ・サバレンカ(Aryna Sabalenka)、リー・ノウ(Lee Know)、ジェイ・パーク(Jay Park)、アリア・バット(Alia Bhatt)、ガルフ・カナウット(Gulf Kanawut)らとともにフロントローに並んだ。
COCONAのアンバサダー就任発表は、1月下旬にリリースされたXG初のフルアルバム「THE CORE - 核」の発表直後に行われた。同氏は昨年、胸の切除手術を受けたことや、自身がトランスマスキュリン・ノンバイナリーであることを公表している。グループ名は2026年の幕開けとともに、かつての“Xtraordinary Girls”から“Xtraordinary Genes”へと変更し再始動した。ミラノでの「グッチ」のショーでは、自身のアイデンティティーを体現するブラックのツーピーススーツを着用した。
同氏は、ショーでの体験や「グッチ」との仕事に期待すること、そしてXGのツアーや今後について、米「WWD」のインタビューに答えた。
WWD:ミラノ・ファッション・ウイークで「グッチ」のショーに出席して、特に印象に残ったことは?
COCONA:「グッチ」のショーは、私に強烈な印象を残しました。まるで、新しい命が生まれる瞬間に立ち会っているように感じたんです。なぜそう感じたのか、ショーの最中も終演後もずっと考えていました。
命が始まる瞬間は、とても神秘的です。始まりでありながら、すべてが一度に明かされるような感覚もある。そして同時に儚く、脆く、だからこそ美しい。そのこと自体に強いメッセージが宿っていると思いました。ショーには、人間とは何か、この地球とは何か、さらには宇宙とは何かを考えさせてくれるような本質的なメッセージが込められていて、改めてそうしたことを見つめ直す機会を与えてくれたと感じています。
会場の空気やエネルギー、服、モデルの歩き方や表情、照明に至るまで、すべてが圧倒的でした。「グッチ」とデムナの核にある強さ、そして物事の本質に迫ろうとする姿勢に心を動かされ、強いインスピレーションを受けました。強い刺激と感動に包まれ、勇気と希望の光をもらいました。
XGとしての使命を背負う私にとって、このショーは原点に立ち返らせてくれるものでした。人生で何を感じたいのか、世界に何を伝えたいのかを改めて考えさせてくれた、本当に素晴らしいショーでした。直接あの場で、五感を通して体験できたことに心から感謝しています。
WWD:今回のルックはどのように決めましたか?
COCONA:最初にこのルックを見て試着した瞬間に、ピンときたんです。心の底から「私はこのままでいいんだ」と思えた瞬間でした。
このルックをまとったとき、自分の存在や振る舞いを通して、内側で感じたものをメッセージとして形にし、できるだけ多くの人に届けたいという強い思いが湧きました。この装いを通して、ひとりでも多くの人がその感覚を感じとってくれたら嬉しいです。
WWD:「グッチ」の新アンバサダーとして活動することに、どのような期待がありますか?
COCONA:私にとって「グッチ」は、新鮮で革命的なインスピレーションの源であり、ひとつの光のような存在です。「グッチ」から受け取るメッセージに丁寧に耳を傾け、それを自分の中で共鳴させ、多くの人に届けていくことが本当に楽しみです。
学ぶことがとても多いブランドだからこそ、これは自分自身への挑戦でもあると思っています。与えられたものを、どのように自分の中で育て、成長させ、それを人々や地球、そして宇宙に向けて表現していくのか。この機会を与えてくれた「グッチ」に、心からの敬意と感謝を伝えたいです。
WWD:XG は1月に「THE CORE - 核」をリリースし、現在ワールドツアーの最中ですが、新作をライブで披露する感覚や今後の目標を教えてください。
COCONA:本質というものは、常に私たちとともに変わらずあり続けているものだと思います。でも、時にそれを見失ったり、本当に存在するのか疑ってしまうこともある。ですが、きっと大丈夫だと信じています。すべての物事には意味がありますし、それは私たちを宇宙へと導くメッセージでもあると感じています。
今回のツアーは、私たちがもう一度生まれ変わる場所です。自分たちが何者なのかを再確認し、本質や初心に立ち返ることのできる、懐かしくも新しいような、魂のこもったツアーだと感じています。できるだけ多くの人に、命そのものに、地球に、そして宇宙に、愛と希望と光を届けたいです。そして、みんながXGのメッセージを受け取り、それをさらに強いものへと昇華させていく姿を見届けるまで歩み続けること、それが私の目標のひとつです。
私たち一人ひとりの中にある“コア”が、再び進化していくことを願っています。その願いを実現できるツアーにしたいと、心の底から思っています。