ファッション

ジャケット×デニムパンツ 定番を更新するひとひねり

シンプルながら洗練された印象を演出できる、ジャケット×デニムパンツの組み合わせが、改めて注目を集めています。“きちんと感”のあるジャケットと、カジュアルの定番であるデニムパンツが生み出すバランスは汎用性が高く、合わせ方次第で季節を問わず活躍。ありきたりに見せないためには、さりげないひねりやアレンジを加えることがポイントです。

上の写真の女性ように、ジャケットとシャツを黒で統一し、スタイリッシュなムードにまとめる着こなしも好例です。ジャケットの前を開けてラフに羽織り、スレンダーなパンツとのボリュームコントラストを際立たせています。足元にはレディーライクなヒールを合わせ、全体に優美さをプラスしました。パリとニューヨークのファッションウイークでキャッチされたスナップを参考に、ジャケット×デニムパンツの着こなしを深掘りします。

ジャケットでムードを操る、デニムスタイル

デニムパンツのコンビネーションでは、色や柄のバリエーションが豊富なジャケットがムードメーカーとして機能します。ボトムスにカジュアルやストリートの要素がにじむ分、トップスには異なるテイストを重ねるのが賢いバランス。ロングトレンドが続くトラッドを取り入れるのも、有効な選択肢の一つです。

写真の女性は、ビンテージライクなチェック柄のジャケットで、装い全体に穏やかなムードを添えています。レトロやノスタルジーといった流れにも寄り添う一着です。フレアシルエットのデニムパンツからは、1970年代のヒッピー気分がほのかに香ります。きれいめな白ニットトップスは裾をウエストインし、コンパクトにまとめています。仕上げにキャメルの細ベルトを添え、装いを上品に引き締めています。

定番プレッピーを更新する、崩しのテクニック

ブレザーとデニムパンツは、プレッピースタイルの定番です。もともと英国由来のトラッドを学生気分で程よくゆるめたのがプレッピー。その着こなしをもう一段ラフに崩すのが今の気分です。ポイントとなるのは、襟元や袖まわりのディテールで、適度なルーズさを演出することにあります。


写真のスタイルは、トラッド崩しの小技を随所に盛り込んでいます。シャツの襟は広めに開け、袖は深く折り返してジャケットの袖口にかぶせる一方、裾はきっちりとウエストイン。黒の細ベルトで全体を引き締めました。ややフレア気味のデニムパンツに白のローテクスニーカーを合わせ、ヘルシーな抜け感を引き出しています。

人気のレザージャケットで異素材ミックス

レザーが、あらためて存在感を高めています。ジャケットとして取り入れれば、装いにシックな艶を添えられるのが魅力。デニムパンツと合わせたときに異素材のコントラストが際立つ点も、レザージャケットならではの強みです。

白いタートルネックの上からブラウンのレザージャケットを羽織ったこちらの女性は、その好例。タートルネックの上に華奢なネックレスを重ね、さりげなくエレガンスをプラスしました。ボトムスにはスリムなデニムパンツを選び、全体をシャープな印象に。ニット、レザー、デニムを掛け合わせた異素材ミックスが、装いに奥行きをもたらしています。足元は定番の白のローテクスニーカー、トップスとのバランスを整えました。

タフさを味方にする、ブラックレザーの選択

黒革のレザージャケットにはタフなムードが宿り、ジェンダーレスな雰囲気を醸し出します。デニムパンツとのなじみもよく、全体をクールな印象にまとめられるのが魅力。黒×青のツートーンで仕上げるのが好判断です。

写真の女性は、ブラックのレザージャケットに、色落ち感のあるワイドストレートデニムを合わせています。ポイントとなっているのは、アーガイル柄のニットトップス。コンパクトなショート丈で、ヘルシーに肌見せ。足元にはボリューム感のある白スニーカーを合わせ、縦長のバランスを強調しています。

印象を操る、トップスのひとひねり

ジャケットとデニムパンツという定番の組み合わせに、アグレッシブな味付けを試みるおしゃれ達人が現れています。フェティッシュやエレガンスといった、これまでは縁遠いと思われていたテイストを忍び込ませるのが鮮度を高めるコツです。

写真の女性は、ブラックレザーのジャケットにワイドシルエットのデニムパンツをマッチさせた、一見ワイルドな装いですが、大胆な肌見せでセンシュアルな風情に。シャツのボタンを一番上だけ留めて、三角形に裾をオープン。ブラトップをのぞかせました。一方、足元はヒール靴でエレガントに。ワイルド×エレガントなミックステイストの着こなしです。

シャツのあしらいやベルト使い、ローテクスニーカーなどのアレンジを駆使すれば、見慣れたジャケット×デニムパンツの印象が様変わりします。復活が目覚ましいレザージャケットは、クールでマニッシュな雰囲気を加えるムードチェンジャーにぴったり。通年スタイルになりつつあるスタイルにアレンジを注ぎ込んで、コーディネートを進化させてみてはいかがでしょう。

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