SHIBUYA109エンタテイメントの若者マーケティング研究機関、シブヤ109ラボ(SHIBUYA109lab.)は11月11日、「トレンド大賞2025」と「メンズトレンド大賞2025」を発表した。今年は、キャラクター部門を新たに加えた9部門を発表。
ファッション部門は“クワイエット・アゲ”なアイテム
15〜24歳の女性619人を対象に発表した「トレンド大賞2025」のファッション部門では、さりげなくギラギラできる“クワイエット・アゲ”なアイテムとして、「耳ツボジュエリー」と「ボディジュエリー」が2トップにランクイン。また、継続人気のY2Kファッションから、「ナップサック」が3位に選ばれた。
ビューティ部門では、漫画「君に届け」のキャラクターのヘアスタイル「くるみちゃんヘアー」が1位になった。K-POPアイドルもマネしたことから、SNSで人気が広がったという。2位はピンクやコーラルカラーを使った血色感のある「多幸感メイク」。3位は、韓国コスメブランド「クリオ(CLIO)」が夏に発売したリップ&チーク“エッセンシャル リップチークタップ”(1980円)。フタがユニークなスライド式で、SNSでは口にくわえながらチークを塗る動画も話題を集めた。
新設したキャラクター部門では、世界的人気となった「ラブブ(LABUBU)」が堂々の1位を獲得。続いて、大阪・関西万博の公式キャラクターの「ミャクミャク」などが選ばれた。
メンズでは「プーマ」の“スピードキャット”がランクイン
15〜24歳の男性646人を対象に発表した「メンズトレンド大賞2025」のファッション部門では、「有線イヤホン」が1位になった。音楽を聴くためだけでなく、ネックレスのように首からかけることで、女性と同じく、人気が続くY2Kファッションのアイテムの一つとして、スタイルに取り入れられている。
2位は「ウルフヘア」、3位は「バギーデニム」、4位は「プーマ(PUMA)」のシューズ“スピードキャット”がランクイン。“令和のモテヘア”ともいわれている「ウルフヘア」について、マンダムの小黒卓人さんは、「昨年までY2Kや韓国トレンドの背景から『マッシュ』や『スパイキーショート』が上位だったが、今年の『ウルフヘア』は美容師発信で生まれた個性的なスタイル。調査からも内面を磨きたいZ世代が多い中、今後も人気になりそうだ」と分析する。
また、「バギーデニム」については、ボリューム感のあるトップスが昨年の人気アイテムだったのに対し、今年はボトムスにボリュームをつくるAラインスタイルに変化していることがわかった。
2026年はコト体験がよりトレンド入りに?
来年のトレンド傾向として、長田麻衣シブヤ109ラボ所長は、Z世代はSNSの使用をより限定的になるだろうと考える。「今年の傾向においても、若者に人気のSNSは、『ビーリアル(BeReal)』や『インスタグラム(Instagram)』のストーリーズといった時間限定で投稿できるもの。クローズド(限定的)で、エフェメラル(一時的な)な使い方を好む。男性もSNS情報だけでなく、実際に大阪万博や展覧会に行き、インプットや共感を楽しむ体験がトレンド入りしている。こうした“アテンションデトックス行動”が広がり、スマホ以外からの情報収集やコト体験に注目が集まるのでは」と話す。