ファッション
特集 アーティストに魔法をかける衣装 第8回 / 全13回

月に150着を手掛ける衣装業界の有望株、テン アイドル衣装という実験

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志賀光(しが・ひかる)/テン最高執行責任者・PR プロフィール

2011年ファッションを中心に扱うPRエージェンシーに入社し、同社で国内外のさまざまなブランドのPRに携わる。18年にクリエイティブチーム「テン」のメンバーとして参画。19年にPRエージェンシーから独立。フリーランスPRを経て21年に市野沢祐大、立松秀顕と共にテン社を設立

市野沢祐大(いちのさわ・ゆうだい)/テン最高経営責任者 / スタイリスト プロフィール

スタイリストアシスタントを経て2013年に独立。18年にクリエイティブチーム「テン」を設立し、21年には立松秀顕、志賀光と共に、テン社を起業。活動の幅はスタイリングや衣装制作など多岐にわたり、14年からアーティストの衣装デザインを担当

クリエイティブ・ベースのテン(TEN10)が作る女性アイドルの衣装は、いわゆる「アイドルっぽい」を覆すような意外性が持ち味だ。彼らにとってアイドルは単なる音楽の一ジャンルにとどまらないカルチャーの交差点。だからこそ、東京拠点で活動するファッションデザイナーやクリエイターらと組んで、実験的なクリエイションに挑む。その手法が業界で評判を呼び、アイドルのみならずスポーツチームのユニホームやTVドラマの衣装などを含めると、月に約150着を受注する一大プロダクションにまでなっている。(この記事は「WWDJAPAN」2025年8月4日号からの抜粋です)

テンは2018年、“何かをワンストップで作り上げるビジネスをしたい”という目的意識のもと、スタイリストの市野沢祐大最高経営責任者(CEO)と立松秀顕取締役、PRの志賀光最高執行責任者をコアメンバーに、同名のクリエイティブ・チームとして立ち上がった。ファッションデザイナーなどのクリエイターを含む10人が初期メンバーだったことが社名の由来だ。“作る”をキーワードに連帯し、スタイリングや料理、コミュニケーションといったさまざまなジャンルを扱うスタイリスト部門や飲食業部門、PR部門などが計6つ存在する。衣装制作に特化した「テン・ラボラトリー(TEN10 LABORATORY)」は、その中の一つである。

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