8月4日号の「WWDJAPAN」は、「衣装デザイン」を特集します。
近年、若者の間でアーティストがMV(ミュージックビデオ)やステージで着用する衣装への注目度が高まっていることを受けて、発注者、制作者、着用者の3方向から、衣装業界の仕組みと、そこで活躍するクリエイターらの考えを解明。約20年にわたって衣装業界を見つめてきた「装苑」の玉利亜紀子編集長や、多数のアイドル衣装を手掛けることで知られるクリエイティブ・ベースのテン(TEN10)、スタイリストやデザイナー、それらの職を目指す服飾専門学生などに話を聞きました。
中でも目玉は今、日本の音楽シーンをけん引する藤井 風の特注衣装にフォーカスした巻頭企画。6月に発表した楽曲「Hachikō」と、2024年8月にYouTubeの生配信で話題になったスタジアムライブ「Feelin’ Good」(日産スタジアム)を軸に、スタイリスト島田辰哉の仕事に迫りました。藤井のクリエイティブチームは、大別するとMVとライブステージで編成がやや異なるといい、今回は前者の監督として映像ディレクターのMESSに、後者の監督として映像作家の山田健人に登場してもらいました。
島田を中心に、アーティスト藤井と監督らはどのように曲の世界観を衣装に落とし込んでいくのか。「衣装制作は僕一人でできるものでは決してなく、周囲のさまざまなクリエイターがいてこそ成り立っている」と島田が語るように、信頼を置く周囲の作り手たちの協力を得ながら、緻密にクリエイションを進める過程には、プロフェッショナルの哲学が詰まっています。島田のディレクションした衣装をまとう藤井が登場する表紙にも注目です。
第二特集では、7月7日から10日まで開催された2025-26年秋冬オートクチュール・ファッション・ウィークをレポート。デザイナー交代や戦略の見直しの影響を受けて一部の常連ブランドが不参加となった中、大きな転換期を迎えた「バレンシアガ(BALENCIAGA)」と「メゾン マルジェラ(MAISON MARGIELA)」が注目を集めました。
続くハイジュエリーの世界にフォーカスしたミニ特集では、パリ・オートクチュール・ウィーク中に発表された新作を中心に、さまざまなブランドが手がける神秘的で豪華絢爛なジュエリーを紹介します。
インフルエンサーマーケティングツール、エーストリーム(Astream)とのタッグで新たに始まった連載企画「#FASHION ANALYTICS」では、昨今のランウェイを彩る「スカーフ」に注目。SNSでどんなふうにバズっているのか、トレンドを分析します。
恒例の締め企画「FASHION&BEAUTY PATROL」大ボリュームの「衣装特集」号のフィナーレを飾るのは、日本歌謡界の“ラスボス”こと小林幸子さん。豪華絢爛なステージ衣装の裏に隠れた繊細で人間味あふれる思いを解き明かします。
(COVER CREDIT)
PHOTO:MAYUMI HOSOKURA
HAIR&MAKE:AYA MISHIRO
STYLING:TATSUYA SHIMADA
MODEL:FUJII KAZE
ART DIRECTION &DESIGN:RYO TOMIZUKA
COVER REEL DESIGN:CHIGE(GWISUB JUNG)