ここ数年でショーツの再燃が顕著になっている。バミューダショーツは独自の素材やデザインで変化させるブランドが多く、トレンドの勢いを増幅させる予感。2022年春夏メンズ・コレクションから、「WWDJAPAN」取材チームがデジタルや現地で見いだした7つのトレンドを提案する。さらに今回は、国内有力店のバイヤーが、そのトレンドをリアルなビジネス視点から10点満点で評価。リゾートへの欲求をストレートに反映した「アーバン・リゾート」や大人も取り入れやすいバミューダショーツなどは、消費者ニーズにも合致するのか?百貨店から人気の個店まで、売り場のプロがぶった切る。(この記事はWWDジャパン2021年8月2・9日合併号からの抜粋です)
■参加バイヤー
・伊勢丹新宿本店メンズ館 國友崇裕/新宿紳士営業部セレクト担当メンズ館2階・6階バイヤー
・阪急メンズ東京、阪急メンズ大阪 香西俊郎/バイヤー
・ユナイテッドアローズ 内山省治/ファッションディレクター
・インターナショナルギャラリービームス 服部隆/メンズディレクター
・リステア 浅野康行/メンズウエアバイヤー・ECマネージャー
・アマノジャク 小山逸生/ディレクター
【TREND WARD 1】
アーバン・リゾート

行楽地に行きたいという思いを強く反映したデイリーなリゾートスタイル。ビーチやサファリなどをベースにし、アクティビティー要素と都市生活向けの機能性やデザインを兼ね備える。ボタニカルプリントやアースカラー、テクニカル素材、ギア系ギミックなど。
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國友崇裕
春夏シーズンの重要なテーマ“リゾート”を、社会状況を踏まえて再解釈した結果、対照的ともいえるアーバンとリゾートが融合した。 日本は来年もコロナの影響を強く受けると予想されるため、機能性とリゾートへの渇望を満たすリアルクローズは共感されるはず。
香西俊郎
アウトドアブームが後押ししてか、各ブランドがテクニカル素材やギア系ギミックをコレクションのアクセントに採用。近年はデザインよりも素材やギミックを重視する購買傾向が強まっているため、市場でも高く支持されそう。
内山省治
「今の状況から解放されたい」という心境に寄り添ったテイスト。マーケットでも、ミニマル一辺倒から有機的でテンションを上げるスタイルを求める声が大きくなっているため、着実に売れそう。個人的には、エスニックとアクティブさの融合に注目。
服部隆
来年はコロナの影響が軽減されていると想定すれば、リゾート系のアイテムは実需としても支持されるはず。ギア系アイテムに都会的なデザインを取り入れるブランドは過去の市場でも受け入れられているし、さらにその勢いが加速するのでは。
浅野康行
欧米的な“the リゾート”よりも、アーバンテックなど普段使いもできるウエア需要が伸びそう。ロケーションからも自然のすごみを感じさせた「1017 アリックス 9SM」や「リック・オウエンス」が個人的な筆頭株。
小山逸生
見て旅行意欲が刺激された。「ファッションで世の中を良くしたい」というクリエイターたちの思いをひしひしと感じ、共感が持てるスタイル。一方で、テックウエアは市場の本流としてはまだまだ。定着するにはもう少し時間がかかる。
【TREND WARD 2】
インパーフェクト・フォーマル
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