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「女性」の冠なしに「経営者」「投資家」を名乗りたい ファッションフリークOL「WWDジャパン」最新号につぶやく

 1992年生まれのファッションフリーク女子が、今週のファッション週刊紙「WWDジャパン」で気になったニュースを要約してお届け。渋谷のファッションベンチャー企業に勤める等身大OL、Azuがリアルな目線を生かし、「このニュースからはコレが見える」という切り口でさまざまな記事につぶやきます。

今日のニュース:P.13「投資家の世界にも多様性が必要だ」

読み解きポイント:「多様性という言葉がなくなる日を目指して」

ニュースのポイント

 テクノロジーによって女性の課題解決を図る“フェムテック”をはじめ、女性起業家によるベンチャー企業が増えている。一方で、女性が抱えるさまざまな問題を当事者として理解できる女性投資家が少ないこともあり、他の企業と比べ資金調達が難航することも。独立系ベンチャーキャピタルにおける日本初の女性パートナーとして第一線で活躍するiSGCインベストメントワークスの佐藤真希子代表パートナーに、なぜ女性投資家が少ないのか、現状のVC業界について聞いた。

AZUはこう読む!

 サイバーエージェントでキャリアを築いた佐藤さんが、投資の世界に足を踏み入れたのは2006年。国内企業への投資を9年間行い、独立してからはさまざまな分野の企業に投資。うち4分の1は女性経営者の企業なのだそう。佐藤さんが投資に関わりはじめた頃、女性起業家や投資家はまだまだ少なく、その数が増えてきたのは14年頃から。状況は変わってきたといえども、「多様性が必要」という言葉は重たいものです。

 ベンチャー企業でも女性がたくさん活躍しているのは確かです。しかし経営者、投資家になるとどうでしょう。まだまだ女性が少ないのは、ピッチコンテスト出場者や起業・資金調達のニュースなどを見れば明らか。女性が活躍するにはまだまだ厳しい環境だな、と思わされることも多々あります。

 ファッションに限らず同世代の女性経営者と話す機会が多いのですが、彼女たちから聞く話は、ほか男性経営者から聞く「資金調達がうまくいかなくて」という苦労話とは少し方向が違います。地道にやってきたのに「バックに誰がいるの?」と冗談まじりに言われたり、「前に出て若さを武器にした方が良い」といらぬ助言をされたり、挙げ句の果てには「リスクを冒して売名行為をすべき」など……。もちろんこれはごく一部の声であり、全ての女性経営者がこうした経験をしているわけではないでしょう。ないと信じたいものです。

 正当に結果を出しても「女性枠でしょ」と勝手に下駄を履かされ、誰かと仲良くすると「媚びている」とあらぬ噂を立てられる。一挙手一投足に神経を使わないといけないなんて、いったいどれだけの精神力が必要なのだろう、と思う時があります。特に経営者でもなくフロントに立つ機会が少ない私ですら、そういった言動や態度を受けることがあるので、彼女たちなら尚更でしょう。

 「エンジェル投資家になりたい」と話す女性経営者もいます。それは自分が受けてきた経験や苦しんだ環境を変えるには、そこにいくしかない、という覚悟があるから。本来つける必要がない「女性」という冠を使わず「経営者」「投資家」とシンプルに使えるようになる日を、未来を作ると同時に投資するマインドをもつ私たちが作り上げていかねば、と思う次第です。

Azu Satoh : 1992年生まれ。早稲田大学在学中に渡仏し、たまたま見たパリコレに衝撃を受けファッション業界を志す。セレクトショップで販売職を経験した後、2015年からファッションベンチャー企業スタイラーに参画。現在はデジタルマーケティング担当としてSNS運用などを行う。越境レディのためのSNSメディア「ROBE」(@robetokyo)を主催。趣味は、東京の可愛い若手ブランドを勝手に広めること。ご意見等はSNSまでお願いします。Twitter : @azunne