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高級靴「三陽山長」が竹ヶ原敏之介を起用した新レーベル 若年層への訴求狙う

 三陽商会は、オリジナルのシューズブランド「三陽山長」からシューズデザイナーの竹ヶ原敏之介が手掛ける新レーベル“EX-LINE”を立ち上げた。全4型のシューズ(全て4万9000円)は、9月6日に改装オープンした三陽商会の旗艦店ギンザ・タイムレス・エイト(GINZA TIMELESS 8)と伊勢丹新宿本店メンズ館、公式オンラインショップで先行発売し、「三陽山長」の日本橋高島屋S.C.店、東京ミッドタウン日比谷店、玉川高島屋S・Cで順次販売する。

 レーベル名は“EXCELLENT” “EXCLUSIVE” “EXPORT”などに由来する。同ブランドの職人技術に重きを置いたモノ作りに、竹ヶ原デザイナーの2つのこだわりが加わった。1つ目は、“見える”こだわりだ。「『三陽山長』のベースである高級感を残したままカジュアルシーンでも履けるデザインにこだわった。ラストのボリューム感やロゴデザインなどは、既存顧客に加えて20〜30代の若い客層にも響くように意識している。ブランドの世界観を少しほぐしたかった」と竹ヶ原デザイナー。最もこだわったのは、耐久性と快適性に優れたソールだという。「僕の靴作りはまずソールから始まる。今回もビブラム社とのソール開発からスタートし、そこからデザインを組んでいった。製作期間はタイトだったが、周囲の協力のおかげで仕上がりにはとても満足している」。またイメージビジュアルやリーフレットなど、“EX-LINE”に関わる全ての“見える”部分を竹ヶ原デザイナー自らディレクションしている。

 2つ目は“見えない”こだわりだ。今回のために試作を重ねたオリジナルのレザーや、高級なビスポークシューズに用いられるディテールをあえて表には出さずに盛り込んでいる。「おそらく、履いてくれている人のほとんどの人が気づいていないと思うし、こちらから伝えることもしない。履いた人だけが感じられる快適さや、絶妙なニュアンスがにじみ出る靴作りが僕の信条」。また、靴のデザインには「ルーツが大切」という思いから、民族靴や登山靴などの背景を掘り下げ、現代になじむデザインへと解釈して表現している。

 竹ヶ原デザイナーは1994年に自身のドレスシューズブランドを設立。渡英して「トリッカーズ(TRICKER’S)」で経験を積み、帰国後「フット ザ コーチャー(FOOT THE COACHER)」や「フットストック・オリジナルズ(FOOTSTOCK ORIGINALS)」などを立ち上げた。自身のブランドのほか、海外コレクションに参加する多数の国内ブランドの靴も手掛けている。2004年には英国北部にある靴の博物館「ノーザンプトン ミュージアム アンド アート ギャラリー(Northampton Museum & Art Gallery)」に製作した靴が収蔵されるという、アジア人初の快挙を果たした。