ファッション

お宝ざくざく! ギョーカイ歴58年の長嶋さん家でMADE IN USAハント

シューズプロデューサーの長嶋正樹さん(78歳)は、業界歴58年の大ベテランだ。靴のセレクトショップ、トレーディングポストや「山長」(現「三陽山長」)を立ち上げたことで知られる。そんな長嶋さんの私物が、東京・雪ヶ谷のセレクトショップ「ボールバンド」に並ぶと知ったのは昨年秋のことだ。資料として買い集めた各ブランドの貴重なアーカイブが含まれることもあり、「並べたとたんに売れるものもあった」という。

これまで2回の放出がなされたのだが、日々の雑事に追われて訪問できずにいた……。そこで神奈川県三浦市にある長嶋さんの自宅にお邪魔し、これから出品される(かもしれない)服や靴を見せてもらった。

「ポロ ラルフ ローレン」

レザージャケット

「ポロ ラルフ ローレン」のレザージャケット

服は、ほとんど「ポロ ラルフ ローレン(POLO RALPH LAUREN)」です(笑)。こちらは、1990年代はじめに米国で約300ドルで購入したレザージャケット。素材は柔らかなシープスキンで、フライトジャケット型なんですが、あれこれ装飾を排したシンプルなデザインだから普段も着られます。タートルネックニット、ジーンズとコーディネートすることが多いですね。

ツイードジャケット

「ポロ ラルフ ローレン」のツイードジャケット

80年代の終わりごろ、NYの百貨店ブルーミングデールズで買ったツイードジャケットです。少し大きめだったので、帰国後に着丈や袖丈、肩幅を調整しました。厚手のため、下にニットを着れば冬でもコートなしで過ごせます。

コーデュロイジャケット

「ポロ ラルフ ローレン」のコーデュロイジャケット

レザーのエルボーパッチが付いていたり、上襟にチンストラップが設定してあったりと、アウトドアムード満点なディテールが気に入っています。展示会で着ていたら、服飾評論家の遠山周平さんにも褒められました(笑)。

エンブレム付きジャケット

「ポロ ラルフ ローレン」のエンブレム付きジャケット

アンコン(一枚仕立て)のコットンジャケットです。エンブレムや金ボタンは自分で付けました。王道的に、ボタンダウンシャツとチノパンを合わせています。

チェック柄ジャケット

「ポロ ラルフ ローレン」のチェック柄ジャケット

同じく軽めのアンコンジャケット。ただ、こちらはもともと胸にエンブレムが付いていて、ちょっと大きくて主張するため外しました(笑)。アマノジャクですみません……。

エンブロイダリーパンツ

「ポロ ラルフ ローレン」のエンブロイダリーパンツ

エンブロイダリーパンツも「ポロ ラルフ ローレン」。犬好きなので、刺しゅうのモチーフでも選びがちです(笑)。

「ダブル アール エル」のキャップ

「ダブル アール エル」のキャップ

80年代後半に買った「ダブル アール エル(RRL)」のデニム製キャップです。今では貴重なMADE IN USA。キャップは主に犬の散歩のときにかぶっていて、15個くらい持っています。

「コンバース」の“ジャックパーセル”

米国のアンティークショップでデッドストックで購入した、70年代の“ジャックパーセル”です。事業売却間もないころの商品のようで、インソールに「コンバース(CONVERSE)」と「ピーエフフライヤーズ(PF-FLYERS)」のロゴが並ぶ珍品です。フォームも現行品とは異なり、全体的に細いですよね。

「アディダス」の“タバコ”

「アディダス」の“タバコ”

アディダス(ADIDAS)」の“タバコ”は希少なフランス製。かつては月に6回渡航したこともある“根なし草”で(笑)、唯一の楽しみが土日のアンティークショップ巡りでした。これも出張先で見つけて自分用に買ったもののサイズが少し小さくて……、コレクション用になりました。

「ボールバンド」のスニーカー

「ボールバンド」のスニーカー

2010年に、1891年創業の米国のシューズブランド「ボールバンド(BALL BAND)」の日本における商標権を取得してビジネスを行っているんですが、これは1990年代はじめに米国で買った60年代製(MADE IN USA)のオリジナル。当時は自分が「ボールバンド」のシューズを作るとは夢にも思わず、不思議な縁を感じる1足です。

「アレン エドモンズ」の革靴

「アレン エドモンズ」の革靴

米国のレザーシューズブランド「アレン エドモンズ(ALLEN EDMONDS)」のサドルシューズ“ポロ”です。ガラスレザー製でMADE IN USA。僕が創業したトレーディングポストで輸入代理店を務めていた関係で、95年ごろに手に入れました。

「ジョンストン&マーフィー」の革靴

「ジョンストン&マーフィー」の革靴

米国の革靴ブランド「ジョンストン&マーフィー(JOHNSTON & MURPHY)」のタッセルローファーもMADE IN USA。アシックスの仕事をしていた83年にウオーキングシューズブランド「ペダラ(PEDALA)」をローンチしたんですが、赤坂プリンスホテルでパーティーを行いました。映画監督で洒落者でもある伊丹十三さんにも登壇いただき、こちらはそのときにおろした1足です。手元に残るのは、やはり思い入れのあるものばかりですね。

デコイ

デコイ

カナダ人アーティストが作った“デコイ”(狩猟で、おとりに使う鳥の模型)です。僕はインテリアとしてコレクションしています。

長嶋シューズプロデューサーから朗報 次回放出は春ごろ?

「暖かくなったころに、コットンニットやスエット、ポロシャツを中心に春夏物の出品を予定しています。詳細は、『ボールバンド』の公式インスタグラムでアナウンスします」とのこと。

PHOTOS : NORIHITO SUZUKI

最新号紹介

WWDJAPAN Weekly

韓国ブランドの強さに迫る 空間と体験、行き渡る美意識

日本の若者の間で韓国ブランドの存在感が増しています。K- POP ブームが追い風ですが、それだけでは説明できない勢い。本特集では、アジアや世界で存在感を示すKブランドや現地の人気ショップの取材から、近年の韓国ブランドの強さの理由に迫ります。

詳細/購入はこちら

CONNECT WITH US モーニングダイジェスト
最新の業界ニュースを毎朝解説

前日のダイジェスト、読むべき業界ニュースを記者が選定し、解説を添えて毎朝お届けします(月曜〜金曜の平日配信、祝日・年末年始を除く)。 記事のアクセスランキングや週刊誌「WWDJAPAN Weekly」最新号も確認できます。

@icloud.com/@me.com/@mac.com 以外のアドレスでご登録ください。 ご登録いただくと弊社のプライバシーポリシーに同意したことになります。

メルマガ会員の登録が完了しました。