ファッション
連載 ミラノ・コレクション

“今っぽさ”って何?「プラダ」「フェンディ」に学ぶスタイリング術

 雨が続くミラノからこんにちは。「プラダ(PRADA)」「フェンディ(FENDI)」などビッグメゾンのスマッシュヒットが続いて実り多いシーズンです。

 これらのブランドでつくづく思うのではスタイリングの秀逸さです。コレクションがデザイナーの発想ありきなのは当然ですが、デザイナー自身によるスタイリングや右腕でであるスタイリストの仕事もとても重要です。最近は、意表を突くアイテムの組み合わせや異素材ミックスが当たり前だから、そのさじ加減にセンスが求められます。同じアイテム使いでも“今っぽさ”に着地するか否かは、スタイリング次第。スタイリストは責任重大です。

 「プラダ」のルックは360°見応えがあり、全ルック丁寧に見ていると展示会場に数時間滞在することになります(笑)。なぜなら、さまざまな時代、国、パーソナリティーの女性像がミックスされているから。展示会場はさながら服飾博物館です。

 コレクション制作は、もちろんミウッチャ・プラダのクリエイションとジャッジありきですが、ミウッチャと対等に仕事をする周囲の人には、歴史や文化に関する深い知識と理解が必要でしょう。スタイリストは今回もオリヴィエ・リッゾ。今シーズンのキーアイテムはコルセットで、カオスな世界をコルセットがギュッとまとめあげています。女性開放を象徴するコルセットをこんな風に使うとは、スタイリングは感性だけでなく、知性も必要だと教えてくれます。

 「プラダ」のレポートはこちらから。TEXT BY RIE KAMOI
[rel][item title="【レポート】2016-17年秋冬ミラノ ボンボヤージュ!強く儚い女性を描く「プラダ」紀行" href="https://www.wwdjapan.com/collection/report/prada/2016-17-fw-milan-collection/" img=“" size="medium" font="medium"][/rel]

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