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コラーゲン美容が進化中 抗酸化や細胞活性化で新たなアプローチ

 2000年代前半にブームを巻き起こしたコラーゲンが、最新研究の知見をもとにした新たなアプローチで再び注目を集めている。ドリンク類では美容ローラー「リーファ(REFA)」を展開するMTGが富士フイルムと共同開発した新商品を発売し、資生堂の「ザ・コラーゲン(THE COLLAGEN)」は新成分を加えて刷新。ゼリー状のコラーゲンサプリメントを販売しているファンケルは、横浜市立大学との研究でコラーゲンペプチドの経口摂取が皮膚にも有効であることを確認した。スキンケア商品ではコラーゲンをメーンに据えたロングセラーブランドが新美容成分や新処方を取り入れ、続々とリニューアルを行う。

 コラーゲンは古くから接着剤や墨や絵の具の原料、食品、写真など、文化の発展と共に人々の生活に活用されていたが、1960年にニッピコラーゲンが世界で初めてコラーゲンを水に溶かすことに成功し、医療や美容での活用に道が拓けた。72年にレブロン(REVLON)初のコラーゲン入り基礎化粧品が登場し、以降、コラーゲンを活用した化粧品が続々と発売されるようになる。

 美容界で注目されていたコラーゲンが日本で大ブームになったのは、明治が「アミノコラーゲン」のキャンペーンを展開した03年頃だ。人間の体の3分の1を占める重要なタンパク質であること、年齢を重ねるごとに減少していくことなどが注目され、健康と美容に欠かせないものとして幅広く認識されると、鍋のスープやサプリメント、タブレットやグミなどの菓子類にも取り入れられていく。一方、スキンケアはヒアルロン酸やプラセンタ、フラーレンなど、他の成分が注目を集める時代があり、コラーゲンの重要性は周知されつつも、脇役的な位置にとどまることも多かった。

 そして2010年代後半。美容医療や皮膚科学の進化に伴ってコラーゲンも新たな発見や開発が進み、新処方のコラーゲン基礎化粧品が続々と発表されている。漢方にも使われるセリ科の多年草、ホッカイトウキの根からとったエキスにコラーゲン線維の形成を促進することを発見したノエビアは、12月5日に「ノエビア エンリッチ 55」を発売する。同商品はホッカイトウキをはじめとした、効率的にコラーゲンの生成を高める5種類の植物エキスと、5つのコラーゲン関連素材を配合。“コラーゲンの活性化”をテーマにした美容液となる。

 コラーゲン配合のオールインワンゲルを発売しているドクターシーラボは、従来品にも採用している4つのコラーゲンに加え、“コラーゲンを発酵させる“という世界初のアプローチを取り入れた「アクアコラーゲンゲル エンリッチリフト EX」を18年2月22日に発売する。これまで以上に成分を肌の奥へ届けることを考え、加水分解コラーゲンをこうじ菌や乳酸桿菌で発酵させて小さい分子に分解した。その結果、従来品と比較して肌保湿力が1.5倍になった他、研究を続ける中で新配合の浸透発酵コラーゲンに高い抗酸化力が確認できたという。

 ニッピコラーゲン化粧品も18年3月12日、ロングセラー商品「スキンケアクリーム」を14年ぶりに改良した新商品「スキンケア ジェル NMバランス」を発売する。肌と同じ構造を持った“生コラーゲン”、独自技術で微細粒子化させ浸透力を高めた“ナノコラーゲン”に加え、医療用に開発された高純度のコラーゲン“メディコラーゲン”を配合した。この“メディコラーゲン”は紫外線によって発生する活性酸素を除去する働きが確認されており、加齢による肌老化に加え、紫外線が原因で起こる光老化にもアプローチする。

 服部俊治ニッピバイオマトリックス研究所所長は「コラーゲンの特徴は高い保湿力。分子量が大きいため肌表面に膜をはって保湿をしつつ、肌が乾燥すると保持している水分を与えるなど“出し入れ”ができる点が特徴だ。さらにナノ化によって分子量を小さくし、肌内部に届けることも可能になったが、まだまだ未知の分野があるため、今後もさまざまな可能性がある」と語る。約50年にわたり美容に活用されてきたコラーゲンの、今後の進化に注目だ。