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採用業務のデジタル化は必要か? アダストリア人事部長に聞く

 アダストリアは8月、ビズリーチが運営する人事クラウドサービス「ハーモス(HRMOS)採用管理」を導入し、デジタルを活用した採用を本格化する。多岐にわたる採用職種ごとの候補者とのやりとりや選考日程の調整などの採用業務の効率化を図るとともに、採用データの分析・可視化を促進し、今後の採用活動に生かす。同社で人事部門を統括する田中良興・人事部長に、採用業務のデジタル化の意図を聞いた。

WWDジャパン(以下、WWD):「ハーモス採用管理」を導入した理由は?

田中良興・人事部長(以下、田中):当社では各部署に採用希望の応募者数がどのくらいあるのか、合格率はどれくらいかといった当たり前のこともリアルタイムに把握できない状況だった。そこで、まずは採用にかかわる基本的なKPI(評価指標)を可視化していきたいと考え、利便性の高いツールをということで、導入を決めた。

WWD:なぜ採用状況の可視化を目指したのか?

田中:最近はIT企業から人を採用することも増えた。私も以前はIT企業で人事を担当していたが、IT業界を中心に採用スピードが速くなってきており、彼らに対抗できるインフラ整備をしなければならないと思っていた。そのためには、ある程度科学的に採用活動をし、タイムリーな状況を全社的に知る必要があった。

WWD:IT業界とアパレル業界において、採用活動の違いはあるか?

田中:IT業界では、エンジニアに対して採用目的の勉強会をしたり、直接スカウトをしたりいった“ダイレクト・リクルーティング”が多い。一方のアパレル業界では、紹介会社に募集を出して、応募が来たら面接をするというオーソドックスな採用活動が主流。アパレル業界は狭い世界なので知り合い同士も多く、業界からの採用にはダイレクト・リクルーティングが必要とは限らない。しかし、データ・サイエンティストなどの業界外の人材については全くネットワークがなく、積極的に採用活動を行う必要がある。

WWD:新卒採用の数も多いと聞くが?

田中:新卒社員は毎年増えており、来春にも300人以上が入社する。これは他社と比べても多いと思う。これに対して、採用活動の質を上げていくためにも、データの可視化は不可欠。また、採用データの蓄積に加えて、人事部のノウハウのをデータ化することで、今後の採用業務の効率化を図りたい。