私はラフの大ファンなの。彼のおかげでバーグドルフグッドマンで扱う「ディオール」のビジネスも倍増した。インダストリアルデザインやファーニチャーデザインを学んだ経歴が彼のウエアのデザインにも反映されている。「ディオール」のアイコニックなAラインシルエットやバージャケットも、彼は現代の女性に合ったアイテムに生まれ変わらせた。カルバン・クライン社でもテイラードのスーツやドレスのシルエットをどう変えるか、楽しみにしている。同社にとって大きなビジネスであるデニムラインへのアプローチも楽しみ。「カルバン・クラインジーンズ」は人気だが、どちらかというと大衆ウケする商品で、ファッションアイテムとしては認知されていない。今のデニムラインを残しつつ、感度の高い商品を求める顧客層にも訴求できる、“マスト・ハブ”アイテムを生み出してほしい。
サム・シャヒド
(※カルバン・クライン社の広告代理店CRKアドバタイジングで81~92年までトップを務めた)
ラフには、カルバン・クライン本人との親睦を深めて欲しい。本人の生き方や考え方を知れば、ブランドのことも分かるはずだ。カルバンがデザインと広告の世界において強力な地位を築いたということを含め、ブランドが受け継いできた文化への理解をもって職務を行ってくれることを願う。
エリザベス・エルダー/L2(デジタル・ベンチマーキング会社)調査員
デジタルの視点からも、ラフの参加によって広告キャンペーンがどう変わるかは興味深い。現在のデジタルキャンペーンは知名度も高く成果を上げているが、高額商品の売り上げには貢献しきれていない。同社は複数のブランドで幅広い価格帯の商品を打ち出しているので、ライセンスを含む全ブランドメッセージが一貫性を保ちつつ、あらゆる顧客層に訴求できる広告キャンペーンが必要になる。これまでの広告キャンペーンではケンダル・ジェンナーやジャスティン・ビーバーを起用していたが、ラフが彼らをブランドの顔に選ぶとは考えにくい。